花の木曽駒

金曜日は朝だけ職場に顔を出してあとは夏休みを取った。
自宅を10時半に出発して八王子を目指したが保土ヶ谷バイパスは大渋滞だったので
東名高速に逸れ東富士五湖道路を走って大月から中央高速道に乗って
駒ヶ根ICを下りたのが14時半過ぎだった。
予定では駒ヶ根のキャンプ場で一泊して翌朝、北御所登山口から歩いて木曽駒ケ岳に登るつもりだったが

予想よりかなり早く着いたので菅ノ台バスセンターからバスに乗り換えて
駒ヶ根ロープウェイで一気に千畳敷カールに登って木曽頂上山荘前にキャンプすることにした。
週末とは言え、金曜日の夕方なのでバスもロープウェイもガラ空きで待ち時間なく

千畳敷カールには16時に着いた。

(千畳カールを八丁坂から登って乗越浄土に辿りつく)
野営地まではわずかに1時間10分歩いただけで着いた。

木曽駒ケ岳山頂と頂上山荘前の野営場)
今年は夏の訪れが遅く、カールを登る八丁坂のとっつきや野営場には残雪があり

テントサイトは涼しくてちょうどよい混み具合だった。
山登りというよりはわずかに汗をかくだけの完全に散策状態だったけれど
我が登山隊(?)のもっとも高地でのテント泊なので
小屋で料金を払い(ひとり800円也)、さっそく持参のビールで乾杯だ。

(ビールおつまみは地元駒ヶ根産のソーセージ、これがうまい!)
峰を越えて吹く風は気持ち良く、それでも3000メートルに近い頂上直下は空気が薄い感じがした。
日暮れとともに早々と寝袋にもぐりこんだが、どういう訳か眠れない。
テント泊で眠れなかったことがないのに、たぶんあまり運動せず一気に高地まで来たためか、空気が薄いためか初めての経験だった。
真夜中に夜空を眺めたけれど空が明るくて星はわずかで天の川は見えなかった。

朝になってテントサイトの真正面からご来光を眺め、今日は時間がたっぷりあるので
のんびりとご飯を炊き、レトルトの卵丼と親子丼で朝食を摂りまったりする。

(朝陽に照らされた頂上山荘のすぐ上が木曽駒ケ岳の頂だ)
陽が登り快晴だった。

南アルプスの峰々がうっすら見えた)
ところがあまりのんびりし過ぎて駒ケ岳の頂上に登り始めたころから雲が上り

頂上に着いた頃にはあたりはガスの中で展望なしだった。
木曽駒に登るのはこれが2回目だ。
前回は先日、餓鬼岳で滑落したメンバーが一緒だったが
その時はガスと強風で頂上を踏んだだけで下山したので、
今回は360度の眺望を期待していたのにテントでゆっくりし過ぎて機会を逃してしまった。

頂上の神社に怪我をして今週手術を受け今頃ベッドの上で唸っている友人の順調な平癒を祈願してお賽銭を供えて来た(小銭が15円しかなかったので少し倹約していまったけれど)。
山はいつでも危険と隣り合わせで、もう年も年なので、危ない所には行けないと反省したが
やっぱり山に行きたくなるから仕方がない(懲りない年寄になってきたぞ)。
頂上から下りて7時半になると、宝剣岳方面からぞくぞくと登山客が押し寄せてきた。
ガスが流れて遥か遠い峰々を眺めることはできないけれど絶好の登山日和だ。
テントを畳みながらこのあとどうするか思案したが、
少しは仲間の怪我のことも反省して安全な来た道を引き返すことにした。

(宝剣小屋と中岳)
いっぱいの山の花を眺めながら写真をたくさん撮って、







千畳敷カールの看板の前で記念写真を撮ってもらい

まだ昼前でガラ空きのロープウェイで下り、駒ヶ根の立ち寄り湯(こぶしの湯、60歳以上はひとり500円)で汗を流し、名物のソースかつ丼(まあまあだな)を食べたあと高速を走って17時に自宅に帰り着いた。
今朝は逗子に行って少しだけ海水浴をして

(早朝の海岸はまだ人もまばら)

(海に入っている人もごくわずかしかいない)
帰り道に藤沢の次男の家に寄り道して
駒ヶ根で買ってきた小ぶりの桃を届けて帰ってきた。
昨日も台所のペンキ塗りをしたそうだ、家の中は工事現場のようだった。

午後からお見舞いに行った。

脚は動いている、後遺症はないようだが
動くとかなり痛いらしい。
でも本人は治ったらすぐにでもまた山に行きたいと全然懲りていない(しょうがないねえ、まったく)。