なかなか梅雨が明けない。
天気が不安定で海の日連休に行く先が決まらない。
15日(金)の午後から連休を使って北岳と間ノ岳か魚沼駒ヶ岳かに行こうと思っていたが、
天気予報が最悪だ。
いっそ山歩きは諦めて、温泉にでも行こうかと思案にくれたが、
雨でも登れて、温泉にも入れる桧枝岐方面に向かうことにした。
霧雨が降る中、自宅を16日朝3時に出発、東北道の川口インターまでは1時間で着いた。
とりあえず田代山と帝釈山を目指すことにした。
以前から一度は行ったみたい山だが、何せ遠い。
湯の花温泉郷を過ぎ、猿倉登山口には8時半に着いた。
身支度をして9時から歩き始めた。
すぐに最後の水場の表示があった。
歩き始めは体が重く、蒸し暑く、おまけに途中で雨になった。
雨具を着こんで、もう苦行状態。
小田代は小さな湿原で、少し元気を取り戻す。
ここからまた登山道に入り頂上の田代山湿原に至る。
タテヤマリンドウが一面に咲き、キンコウカやサワランがあちらこちらに咲きていた。
ニッコウキスゲはちらほら程度で、ワタスゲとシャクナゲはすでに終わっていた。
ゴゼンタチバナは今が盛りだった。
コバイケイソウは今年ははずれのようだ。
晴れていれば絶景と広々の湿原で気分爽快だろうが、かろうじて湿原の端が見える程度だった。
田代山湿原は頂上に広がる高層湿原で、小さな池塘が点在する。
湿原を周遊して登山口から2時間弱で田代山の避難小屋(弘法太子堂)に着いた。
一眼レフカメラも持ってきたが、あたりは霧で出番がない。
ここからいったん下り、泥まみれの登山道を歩き、登り直す。
帝釈山の頂上手前には大きな岩があり、梯子が二か所にかけてあった。
この山は日本二百名山に名前があげられる景色のよい山のはずだが、
曇りときどき小雨で何も見えない。
かろうじて桧枝岐側の山並みが雲の切れ間からすこし見えるだけだった。
途中で雨具を脱いで歩いたが、ここまでですでにバテバテ状態で、
田代山避難小屋から1時間半もかかってしまった。
下山後調べると、桧枝岐側の登山口からは1時間で登れるようだ。
天気のいい日にリベンジが必要だ。
往路を下り登山口に午後3時10分に戻った。
日帰りも可能だけれど、せっかくここまで来たので温泉に泊まって帰ることにした。
これからは突撃アポなし宿探しだ。
まず秘湯の木賊温泉に向かい、道沿いの民宿と旅館に端から突入するが、すべて断られ、
あきらめて湯の花温泉に戻り、運よく民宿「いせや」(一泊二食付7200円、0241-78-2515)に泊まれた。
共同浴場「弘法の湯」が目の前で、黒々した大黒柱と囲炉裏がある古民家の宿だった。
これが大当たり。
腰の曲がった先代の御爺さんは95歳で、にこにこと歓待してくれた。もと村の議員だったそうだ。
宿泊客はイワナ釣り、鮎釣りの常連客で、埼玉から年に何度も来ているそうだ。
このあたりはイワナ釣りのメッカだという。
秋には周囲の山々の一面の紅葉がすばらしいとのこと、また秋にきてみたい。
食事も美味く、御爺さんに勧められたイワナの骨酒(二合で千円)、馬刺しにイワナの塩焼き、最後にでた十割そばが絶品だった。
二日目は朝風呂に入り8時前に宿を出て、南会津を突っ切って奥只見をドライブし、
小出インター(11時40分)から高速に乗り、渋滞に会わずに自宅に午後3時20分に着いた。