霧ヶ峰ソロキャンプ

暑さ寒さも彼岸まで。昔の人は偉い。森羅万象は定理で動く。
お彼岸の中日は天気が良くなる予報なので長野県の南部に位置する車山の秋を気儘にトレッキングして紅葉の進み具合を偵察するプランを立てた。
トレッキングの後は、シーズン終了間近の霧ヶ峰キャンプ場にのんびりとキャンプする予定で家を出た。
予定では遅くても昼前には車山に着くはずが、中央高速が事故で44キロの大渋滞だ。
午後三時過ぎにようやく手前の霧ヶ峰キャンプ場に到着した。
もうくたくた状態。
夕方近くなってしまったのでトレッキングはあきらめて、まったりキャンプに切り替えた。


霧ヶ峰キャンプ場は7月から9月のお盆まで季節限定で営業の諏訪市市営の全面フリーサイトの野営場だ。車の乗り入れはできない。
水場とトイレしかない簡素な施設だけれど、手つかずの環境がかえってほっとする場となっている。
幼い子供を連れた家族キャンパーが大勢いた。親子でバドミントンをしたり、 子供たちは木登りやかくれんぼをしたり、泣き声混じりで喧嘩をしたり、屈託のない声が響いてなんとなく嬉しくなる。
だんだんと日が傾いて暗くなると、キャンプの究極の楽しみの焚き火の時間だ。
受付でテント泊の手続きを済ませて、焚火の薪を注文するとすでに売り切れと伝えられた。
漆黒の秋の夜長を癒す焚火ができないのは高齢のソロキャンパーには致命的だ。がっかり、ぐったりとうなだれてテントサイトでテントを建てた。
あとは食べて飲んで寝る!のキャンプの王道しか残っていない。



今回はメスティンを用いた初めての浅利ご飯に挑戦。
浅利の燻製油煮をお米と一緒に炊いてできあがり。
これが大失敗。油っぽくて食べるのに一苦労、でも完食がルールなので従う。
おかずは定番のジャガイモと玉ねぎとベーコンの煮込み、今回はコンソメ味にした。
これはまあまあ。

こんど何処かに行くときは事前に薪だけは買って車に積んでおきたい。
日が暮れると霧が立った。
夕焼けも星空も朝焼けも見られなかった霧ヶ峰キャンプだった。
帰りは連休最終日の渋滞を避けて、どこにも寄り道せずに朝一番で高速に乗って帰ってきた。
遠出したのに運動不足で健康増進には役立たなかったが、まあ気分転換はできたので良しとする。