香嵐渓と恵那峡に行く

勤労感謝の日に続く連休は紅葉見物とご当地グルメを体験する旅に出かけた。
新幹線で名古屋駅まで行き、1日目はバスに乗って紅葉の名所を巡った。
今回の旅のメインは香嵐渓(こうらんけい)の紅葉。少し盛りは過ぎた感じ。




好天に恵まれて川面に反射する光が眩しかった。紅葉のトンネルをぶらぶら歩くと日差しを透かして木々の葉の赤や黄が鮮やかだった。
大変な混雑を後にして、紅葉に交じって秋の桜が見ごろの小原四季桜を見物に行く。
ここの桜は春と秋の年に二回咲く。
寒風の吹く紅葉の中、一面の桜はまるで雪をかぶった林のようだった。見事。
小原の四季桜(川見(せんみ)の公園)

日暮れ近くに徳川家の始祖である松平家菩提寺がある松平郷に足を伸ばした。
訪れる客の少ない静かな観光施設だったが、すでに日が陰ってしまい紅葉の印象は希薄だった。
豊橋の駅前ホテル(豊鉄ターミナルホテル)に泊まり、行き当たりだったりで古風なのれんがかかる地元の食堂に入って夕食を食べてみた。


はじめて有名な味噌カツを食べた。餃子カツなるものも初体験。
味噌汁仕立の豚汁は豆腐と豚肉と長ネギのみの具で目が点になる。ご当地メニューの中でもこれが極め付けだった。
二日目は恵那峡を観光し、午後は飯田線の貸し切り電車で四人の座席を独り占めしたのんびり贅沢旅行。
恵那峡水力発電のために木曽川を堰き止めたダム湖(大井ダム)だった。
奇妙な名前の付いた奇岩を囲む湖畔の木々ではすでに紅葉の見頃が終わっていた。
遊覧船の乗り場正面のおみやげ屋で竹製の「孫の手」を見つけた
以前からずっと探していた、いまどきなかなか手に入らないお宝な老人グッズだ。
これが今回唯一の自分への誕生日プレゼントだ。

飯田線はガラ空きの豪華な団体用車両に乗ってビールを飲み弁当を食べ、人口減少で秘境化した天竜川沿いの山あいの駅を巡る。
JRの乗務員の熱のこもった観光案内を聞きながらおよそ5時間、日暮れに向かって限界集落を繋いで進んで行く。


すっかり日が暮れて豊橋駅に戻り、夕食にはこの地の名物カレーうどんを食べた。
どんぶりの底にご飯ととろろが隠れていてその上にカレーうどんがかけてある。
表面には揚げ物とウズラの卵が乗った意匠を凝らした作りだ。

うどん一杯がまさにディナーになっている。
豊橋から各駅停車のこだまに乗って夜中に帰宅した。