中国湖南省の旅_エピローグ

地球上に人類が誕生した悠久の太古から人々は五大陸の隅々に様々な歴史を残してきた。

人類は生活の知恵として文明を生み出し、生活する姿は文化となって共有されてきた。

黄河や長江流域には人類最初の文明が栄えたいう。

しかし人が生まれ暮らすところには必ず術としての文明が生まれ、喜びや悲しみのなかに文化が生まれる。

中国は21世紀初頭の現在、すでに14億人の国民をもつ地上で最大の国家に成長した。知りうる歴史の残る直近の五千年の間、この広大な大地にさまざまな民族が自らの生きざまを繁栄と滅亡の足跡として残してきた。

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現在の中国は百年の眠りから目覚めて急速に変貌している。

今回の旅が2回目の中国訪問であったけれど、たまたま前回に引き続き少数民族の歴史遺産と荒々しい自然の景観に接する旅となった。北京や重慶、上海、香港などの大都会とはことなるどちらかと言えば、辺境に近い地への旅であったけれど、中国が新たな歴史を刻む超大国であることをあらためて肌身で感じる機会となった。

荒れ野の続く片田舎の地に、突然と広がる地平のかなたまで続く高層住宅群。

数々の歴史遺産は遺跡として惜しげもなく観光地化され、手に手に食べのものを持ち、大声で叫ぶように話しながら闊歩する中国人観光客の巨大な集団。

21世紀は間違いなく中国の時代になると確信した。

激しく変貌する現在の地球上では、これまでの歴史を上書きするように新たな勢力が台頭し新たな軌跡を刻む。いまその逞しい群れの先頭を中国大陸に住む彼らが担っていることは、おそらくまぎれのない真実だろう

次はシルクロードの続く辺境の乾燥地帯を訪れてみたい。