午睡のあと

夏休みが終わりこども達は宿題を抱えて学校に戻って行った。我が家には旅行のお土産や十勝の野菜が届いた。

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カンくんの今年の夏休みの自由研究はドリンク・サーバーの製作だった(

https://youtu.be/UJqAMmcaHjM )。きびしい暑さにともなう高齢者の熱中症予防も考慮されているらしい。コンピュータのプログラムに苦心して、休みの終了間際に完成したようだ。ヘイちゃんとマドちゃんの自由研究は緑の繭を作るヤママユガの観察だった。怪獣モスラへの興味がマユガにつながったようだ。こどもの興味や発想は大人の予想を超えている。

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梅雨明けとともに始まった猛暑はとうとう休みなく八月末まで続き、昨年まで地球温暖化にともなう異常気象と叫ばれていた猛暑も例年のことになってしまって、40℃近い気温が「異常」ではなく日常的な現象となってしまった。夏の日本はすでに熱帯の暑さを凌駕している。ほぼ砂漠の中に近い。

先日は、暑さしのぎに京急電車に乗って黄金町のJ&Bに映画を観に行った。グリーンランドに赴任した若い教師が子供たちや現地住民との交流を通して成長する姿が描かれている。実話に基づいて作られたドキュメンタリーのような作品で、こどもを含めて出演する役者がすべて実際の本人であることが話題になっている。グリーンランドの白雪に包まれる厳しい冬や雪解けの美しい夏の風景、アザラシ漁の光景やフィヨルドの海に泳ぐ鯨に、つかの間、暑さを忘れて癒された。

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極北の地、グリーンランドデンマーク自治領で、アラスカのエスキモーやイヌイットと同じようにモンゴロイドが住んでいることを初めて知った。ちょうど、アメリカのトランプ大統領グリーンランドを買い取りたいという、本当かどうかは定かでないコメントがインターネットに載ったこともあって、この地がとても身近な場所に感じられた。犬ぞりに引かれて狩に向かう映像は出色だった。生きていること、生きて行くことへの思いが重層して美しい景色の中に描かれている。

初夏の日照が少なく地方によっては冷害や干ばつが心配された今年であるが、お盆あたりから、つぎつぎと大きな台風が発生し、さらにこのところの秋雨前線の発達で、日本列島は南から北まで豪雨による被害に見舞われている。不謹慎の誹りを恐れずいうと、五十年に一度の豪雨といわれても、これほど頻繁に耳にすると凄みが薄れてしまう。

8月31日(土)は暑さに立ち向かい、恒例の浅草にサンバ・カーニバルを見物に行った。見物前に、暑気払いを兼ねて駒形どぜうで丸鍋を肴に冷えたビールにつづいて日本酒を飲み、鯉の洗い、さらし鯨も追加して食べた。これですっかり出来上がってしまい、暑い中、熱い人垣に弾き飛ばされて、すごすごと帰ってきた。

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(観客は圧倒的におっさんが多い)

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(激しいリズムに陶酔状態の踊り子)

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(人垣が邪魔で写真が撮れない)

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(ちょと飾りが多すぎです、まるで海に住むヒトデの姫さまに見えます)

昨日は、夏の習慣となった長い昼寝から目が覚めると空に雨雲が広がりあたりは暗くなり雨が降り出した。夜になって雷鳴轟く土砂降りになった。まさに風神と雷神の戦いのような天気だが、カンボジアの凄まじいスコールには足元にも及ばない。携帯電話の緊急避難情報が繰り返し鳴り、窓から川をみると、これまでみたこともないほど水かさが増えて、橋の下2メートル近くまで増水していてた。雨は小一時間で収まり、この近辺では洪水となることはなかったが、近くの低い土地では浸水やがけ崩れがあったようだ。今朝の報道では横浜市内は1時間に73ミリの雨量を観測したらしい。

今朝は北風が吹いて久しぶりに涼しい朝を迎えた。

いよいよ夏も終わりである。

長い夏休みを終えて、そろそろ社会復帰を考えないといけない。

人生とともにもう秋がまじかに迫っている。

今夜は大奮発して、不漁ですっかり高級魚になってしまった季節の味、北海道産の生秋刀魚を焼いて食べた。食後の感想として、やっぱり秋刀魚はサンマだった。

午睡の夢からさめて、サンマの苦みが懐かしかった。