夏の粧

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梅雨明けとともに連日最高気温が30度を越す真夏日が続く。

ジメジメとした蒸し暑さから一気に眩暈を誘う厳しい日差しが降り注ぐ日々に様変わりして

肌に痛いほどの直射日光に当たるとたちまちに蒸発してしまいそうな気がする。

日中は熱中症にならないようにできるだけ外出を控えて

エアコンの効いた居間で過ごす。

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仕事のない日は運動不足にならないように

日の出とともに一時間の散歩に出かけている。

公園ですれ違う名も知らぬ散歩の人々ともすっかり顔なじみになった。

現地にゆく必要のない日中の会合はインターネット会議で済ませ

あとは一日中冷たい床にゴロゴロと寝転んで過ごしている。

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夏のおやつは西瓜に限るけれど、黄金色のメロンや酸っぱいスモモなどの冷やした果物を食べるのも夏の楽しみ。

例年沖縄のFK氏から真っ赤なマンゴーを送ってもらうが、

どうしたことか今年は埼玉の友人OT氏からもマンゴーを送っていただいた。

真っ赤な実を切ると部屋いっぱいに甘い香りが漂う。

相変わらずこどもの頃に読む機会を逃してしまった童話を読んでいる。

ムーミン谷の住人やニルスの動物仲間、星の王子さまもすっかり友達になった。

ベランダの朝顔は毎朝争うように二色の花を開き

小さな白い花の咲いたフウセンカズラも次々と風船を膨らませている。

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まだ暑いままに迎える夕焼けどきは西の空が真紅に燃えている。

梅雨が明けてまだ数日なのに

我が家はすっかり夏の粧になった。