こどもホスピス「うみとそらのおうち」内覧会

 

先日(11月21日)、横浜こどもホスピス「うみとそらのおうち」が盛大に落成式を迎えた(認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト )

一般公開を間近に控えて、昨日、お手伝いしてる認定NPOスマイルオブキッズのスタッフとともに、施設の内覧会に参加してきた。

「おうち」は、京浜急行金沢八景駅から海沿いを走るモノレールを見上げながら歩いておよそ15分、侍従川が平潟湾にそそぐ平潟橋のたもとにあった。道を挟んで真向いは緑豊かな野島公園(室ノ木地区)だった。

施設は明るい海辺に面しており、屋根のむこうに雪をかぶった富士山の頂上がみえた。f:id:darumammz:20211127064003j:image

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映像で説明してくれた田川理事長

ホスピス」というと、日本では看取りの場所、人生の終わりを迎える場所ととらえられてしまうけれど、本来は、さまざまな困難のある人々が、それぞれの持つ貴重な時間と向き合い、輝かしい命を実感し、生きる喜びを確認する場所をさす。

横浜こどもホスピス「うみとそらのおうち」は命にかかわる病気や困難によって治療や療養中心の毎日をおくる子供と家族に、くつろぎの場を提供するための施設だ。

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理事長の田川尚登さんから開設にいたるこれまでの経緯の説明をうけたあと、2階建ての施設内を案内してもらった。

おおきな窓からは光が燦々と注ぎ込み、明るく広々とした広間や木組みの高い天井は解放感に溢れている。個室は穏やかな色合いに演出され、浴室の大きな浴槽は家族全員でも入浴が楽しめるようにゆったりと設計されている。体の不自由な利用者には個室から浴室まで直接に移動できるようにペンダント式のリフトが設えてある。椅子や点滴台などの調度類も病気の子供やその家族への思いやりが詰まった工夫が凝らされている。海と空を象ったステンドグラスから洩れる光には、これからここを支える多くのスタッフやボランティアの暖かい眼差しと思いを感じることができる。

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施設の利用は12月から始まる予定で、はじめは日帰り利用で開始とのことだった。宿泊利用は運営の状況をみながら、まだ少し先になるようだ。現在は利用開始に向けた最終的な調整の段階にある。

健気に頑張る子供と不安のなかに暮らす家族のひと時の安らぎとなって、生きる元気と勇気を持ち帰れるように、多くの方々に利用してもらいたいと思う。そしてまた、支える人々の善意と支援が末永く続くことをこころから願いたい。