大岡川の桜の樹の下で

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暖かい日が続き一気に開いた桜の花もお彼岸が過ぎて寒波が戻り、冷たい霙混じりの雨が降って、5分から8分で満開まであと少しで足踏み中。

大岡川沿いでは、ソメイヨシノの老木の後に植え替えられたジンダイアケボノの幹がすっかり太くなって、桜花は房状に花弁が密集していて、ややもっさりした印象だ。もうかなりの樹が8分咲きに近くて、ソメイヨシノと比べるとピンクの色合いが強い。すでにあちこち穴の開いた老木となった太いソメイヨシノの枝先の花はやや白く健気な様相だ。まで3分咲き程度の木が多かった。歴史と流れ去った時間を感じた。

一昨日に下流から弘明寺観音橋まで散策すると、寒い中桜の樹の下の出店は大賑わいだった。でもビールを飲むには寒すぎる花冷えだった。今から50数年前の弘前城公園での寒い花見宴会を思い出した。

最近、なんのきなしに昔読んだ梶井基次郎の小説「桜の樹の下には」をもう一度読んでみた。不気味な小説だった。花冷えの日には読まない方がよいと思った。