西日本では早々と梅雨明けしたのに関東では連日の酷暑にも関わらずなかなか梅雨が明けない。
我が家の周辺では昨日も今日も35℃を超える猛暑日だ。
日中は熱中症警戒アラートが出て外出もままならないので、今朝は涼しいうちにと久しぶりに散歩に出かけた。それでも湿度が高く全身汗だくになる。

定番の散歩コースは線路を越えて息が切れる坂道を登り、江戸時代末期に浦賀に来襲した黒船を眺めたという〈黒船見物の丘〉を経て朝日を見ながら尾根道を歩き久良岐公園へと降る。
高層建築に囲まれた緑豊かな公園内には散歩コースがある。


久良岐(くらき)の歴史は古い。日本書紀に記された六世紀初頭(西暦534年)の武蔵国造の乱の伝承にその名( 倉樔:倉樹)がみられるという。
久良岐は後(のち)の大和朝廷が全国に勢力を広げた過程で関東圏に置いた四箇所の屯倉(みやけ)の所在地のひとつ。屯倉はヤマト王権の支配制度で、全国に設置した直轄地(献上地)を表し、古代の地方行政組織の先駆けとも考えられ、大化改新で廃止された。
こんもりとした緑に包まれた公園のあるこの地はかつて地方豪族であった笠原氏が朝廷に献上した領地であったのだろう。この姓を名乗る家は散歩の途中でもよく見かける。末裔かどうかはわからないが、千五百年を超える繋がりがあるのかもしれないと思うと興味が尽きない。


久しぶりに公園内を歩くと朝の挨拶を交わす数人の常連とすれ違う。まったく素性はわからない、ここだけの顔見知りだ。元気で歩く姿に健在を確認して心が安らかになる。おそらく相手もそう思っているに違いない。
白や桃色の蓮が咲く大池を泳ぐカルガモの子はすっかり大きくなっていてもう親鳥との区別が難しいほどだ。


また坂道を登り尾根を越えて自宅まで、およそ一時間の散歩で歩数は7千歩。