贈る言葉

放任主義で子育てをした。
ひとつだけ、小さい時から言い聞かせて来たことは
高校を卒業したら家を出ること。
家訓を守り息子たちはそれぞれが自分の道を歩いて行った。
当たり前のことだが、
幼かった子等がもう大人になっている姿を見ると不思議を感じる。
時間は静かに歪みながらも確実に流れている。
それぞれが家庭やフィアンセを持ち、
それぞれに悩みや課題があると思うが、
もうすっかり大人になってしまった子供達に
いまさら伝えることもない。
健康、生活、将来の三つがささやかな贈る言葉だ。
還暦祝いが終わって少しだけセンチメンタルになる。