啓蟄を迎えると卒業式のシーズンが到来する。
はなやかな卒業式、しめやかな卒業式、厳(おごそ)かな卒業式。
仕事柄この数年、毎年何回か入学式や卒業式に臨席している。
昨日、今年度最初の専門学校の卒業式に出席した。
卒業証書の授与、校長先生のはなむけの言葉、来賓の祝辞、在校生の贈る言葉、卒業生の感謝の言葉。
最後に蛍の光が流れる中、卒業生の退場。
あまりに昔になってしまったので自分の時の卒業式のことはまったく覚えていない。
そのせいか、かえって蛍の光のメロディーが流れると身につまされて涙がこぼれそうになる。
ジーンとしてしまうのは年のせいばかりではないだろう。
ひとつの時代が終わり、あらたに多難な人生が始まる。
この3月末で、これまでの生活にひと区切りをつける。
未知への門出だ。
自分の人生の卒業式はいつになるのだろうか。
(花園で春を感じる、すでに天国かもしれない)