元日の朝は小型飛行機に乗って

神津島では朝8時にその日に着く船の時刻と港名の村内放送が入る。
元日の朝も昨日ほどではないが強い風が吹いていた。
醤油味の澄まし汁に磯のりと餅が入った淡泊だが奥深い味の神津島のお雑煮を食べ終ると放送が入った。

定期船はいつもより早く9時15分頃に多幸湾に着岸するという知らせだった。
9時になって民宿の女将の運転する軽自動車で港に向かおうと荷物を積み込み出発しようとしたまさに丁度その時、
またまた放送が入る。
「本日の定期船は欠航となりました(♪ピンポンパーンポン♪)」
エーツ、悪い予感が的中し、
船は港に入ったが着岸できずにまた大島に向けて出港してしまった。
女将の話では、船長が下手だとうまく着岸できないことが多いそうだ。
昨日はもっとすごい風だったのになあ、と思いながらさてどうしようか。
こんな日は飛行機も飛ばないだろうにと思ったが、
飛行場に電話だけはかけてみると飛んでいるという。
早速予約をして飛行場に向かう。
乗りこむ飛行機は19人乗りの小型機だった。でも乗客はたったの5人だった。

少々揺れたけれど晴天のもと快適な飛行(でも家内は酔ってしまった)。
神津島からわずか30分のフライトで調布飛行場に着いた。

(逗子海岸)

(鎌倉の海岸と江の島の眺め)
眼下にはいつも行く逗子海岸や江の島が見えた。
我が住まいの集合住宅も見えたらしい。
まさにひとっ飛びで到着。
残念ながら磯遊びと釣りはできなかったけれど
山にだけには登れた孤島の旅は無事に終了した。
・・・そこで一句、
東海の小島の磯は風が吹き、我残念に蟹と遊べず