コンピュータのこと

アップル社の総帥スティーブ・ジョブズが死んだ。
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この30年間一番苦労したのはコンピュータについてだ。
沢山、お金も使ってしまった。
初めて買ったパーソナルコンピュータは
シャープのPC-1500だった、青森から帰省した際に秋葉原で買った。
値段は覚えていないが・・・。
今の感覚でいえばプログラム電卓だ。
この小さな機械で多変量解析やノンパラメトリック解析に傾倒した。
それからが苦労の山また山だった。
次に手に入れたのは、やはりシャープのクリーンコンピュータMZ−2000(職場ではMZ-80Bを使っていた)だった。
そのあとはNECの98−LT、液晶画面付きのラップトップコンピュータだった。
どうしてもDOS-Vマシンが好きになれず
その次はアップルのノートに転向した。
そのあとマイクロソフトが台頭してきてまたウインドウマシンのソニーのノートに戻る。
ソニーのノートはそのあと3代続いた。
いまもバイオとダイナブックとFMを使っている。
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仕事のために沢山のコンピュータ言語を勉強した。
機械語やフォートランやCに挫折し、結局Basicに回帰したあとも
ハドソンのHu-Basicに感動した。
座標軸の返還なしに図が掛け、理解しやすくてのめり込んだ。
データベースづくりのプログラムにも苦しんだ。
花子、ディベース2、ディベース3、フォースディメンジョン、
そして辿りついたファイルメーカ。
このプロブラムの自由度に出会って一気にアップルに転向した。
インターネットの時代になり
htmlやjava-scriptも悩みの種だった。
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既成のプログラムのなにもない時代、朝までプログラムの虫とりに徹夜したのはもう昔話になって、若い人には全く響かない。
いまでは殆どの若者がexcel-VBAすら知らない。
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初めて職場にマッキントッシュを持ち込んだのは亡くなったI氏だった。
1989年当時で120万円もした高価な機械だったが、抜群の使いやすさだった。
スティーブ・ジョブズスタンフォード大学の卒業式の講演で述べていたように
もっとも感動したのは、フォントの自由度だ。大きさも形も自由に変換できる。
文字をキャラクターという認識に替えた驚きは忘れもしない。
その後のマイクロソフトがパソコンの世界を席巻するなかで、
アップルが復活した事実は
おそらく伝説として将来に語り続けられるだろう。
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もうすでに時代から取り残されて携帯電話の使い方もわからない老爺になった今でも
私達の世代はスティーブ・ジョブズの世代なのだ。
ガレージから生まれたアップルコンピュータが時代を変えた現場にいたことを
感慨深く思う。
そう、スティーブ・ジョブズが言うように
アップルコンピュータは文字から生まれた20世紀最後の文明の原点なのである。