肘折温泉

命日に一日遅れてボリちゃんの墓参りに山形へ行った。
7回忌以来、6年ぶりの山形訪問。
お墓には新しいお花が供えてあった。
13回忌に参加できなかった友人たちが来て供えたのだろう。

12年はあっという間の歳月だった。でも短くはない。
ご家族のみなさんが平安で健康であることを祈るばかり。
山形市内を少しだけ散策して、夜は足を延ばして肘折(ひじおり)温泉の湯治部に泊まった。

新庄からバスで80分かかる山間に軒を連ねる温泉地である。
開湯から1200年の由緒ある温泉町。
山形から車で2時間かけて辿り着いた。
江戸時代には月山の登山口として栄えたらしい。
いまは湯治場として質素に佇んでいるまさに秘湯。

自家源泉を持つ古風な三春屋旅館に泊まった。

本当は3泊以上しないと湯治料金では泊めてもらえないのだけれど、大女将の許しを得て(電話でだけど)1泊5600円で泊れた。でも食事もしっかりしていて感激した(おかずは牛肉入り芋煮、まぐろ赤身の刺身、鯉コク、芋の茎酢漬け、お新香、おいしいご飯と茸入り味噌汁つき)。民宿や山小屋よりも断然、安い。ふたつある内風呂も渋く味わいがある。
歩いて数分のところに共同浴場(入浴料200円)もあり、泉質が違う湯が楽しめた。

20数軒の旅館が川沿いに道を挟んで建ち並び、
朝早くに開く朝市はこの地方では有名らしい。
小雨だったけれど、茸や野菜、漬物を買った。
たくさん買い物をしてまるで買い出しのよう、車の荷台が一杯になった。
晴れていれば月山や鳥海山の姿を眺めることができたのに、少し残念だ。

温泉街を後にして山形市内にもどり山寺(立石寺)の観光。晴れ間が戻って蝉が鳴いていた。
本堂下の高砂屋本館でそばを食べたが山形のそばツユは甘かった。
高速が空いていたので山寺から6時間で我が家に帰れた。
意外と山形は近い。