雨の焼石岳と夏油温泉

28日と29日の平日に夏休みをとった。
もし天気が良ければ北岳槍ヶ岳に行こうと思っていたが
東日本はどこも雨の予想。
東北なら少しは期待が持てそうなので
復興支援をかねて岩手の焼石岳に山の花を見に行くことした。
定番だった中沼コースは閉鎖されたままのなので
ツブ沼キャンプ場に車を置いて山中の避難小屋に一泊し頂上をピストンする計画だ。
あとは天気を見ながら行きあたりばったりで決めることにした。

昼過ぎに着いたツブ沼キャンプ場脇の駐車場は晴れていて
一台も車が停まっていなかった。
(この小さなンキャンプ場も素敵なところだ、一度は泊まってみたい)

登山口から深いブナの森をおよそ3時間半かけて
銀明水に辿りついた。

小雨がぱらつくが苦にならない程度だった。

(銀明水の泉)
無人小屋は立派で中はとても綺麗だった。

(赤い屋根の銀明水避難小屋)
天気が崩れる予報と平日だからか、小屋にはほかに登山者はなく貸切だった。

トイレがとても清潔だったのが感動的だ。
夜中から強い雨に変わり降り続いたままだったので
朝4時前に起きたけれど雨脚が弱まるのを待って7時過ぎに小屋を出発。

山の花は今が盛りで登山道を取り巻くように咲き乱れていて

アヤメやキンポウゲ、キンバイ、リュウキンカハクサンイチゲが凛として群生していた。
フウロは雨でうなだれトウゲブキの黄色い花はマルバタケブキに似ていたし
ヒメウスユキソウは楚々と静かに花を咲かせていた。
数えきれないほど花々だったが
雨脚が強くてとても写真を撮れるような状況ではなく
(一眼レフもいいかもしれないが、山にはやっぱり防水デジカメが必需品だな)

かろうじて頂上の写真を撮って下りてきた。景色はまったくなし。

山は東北の山らしく所々に雪渓が残り、なだらかな優しい風情だった。
(もう一度来る機会があったら山中に2泊して縦走したい)
ずぶ濡れになっておりてきて車にのり夏油温泉に予約の電話を入れて
迷いながら1時間半かかって山奥の温泉宿に着いた。

宿はガラガラだった。

ここには山の中の夏油川沿いに点々と露天風呂がある。
16時から18時を除き女性専用の露天風呂以外は混浴で
風呂は内風呂を含めて全部で7つある。

(写真を撮りたかったが撮影禁止だったので撮らなかった)
一番奥の大湯は47℃の熱い温泉で2度挑戦したがとうとう湯船には入れなかった。
男性が入れる6つの風呂に入ったらすっかりのぼせてしまった。
(女性客には遭遇しなかったなあ)

夕食は質素だが山の幸、海の幸が並びほのぼのと晩酌ができた。
この温泉は秘湯の名にふさわしい。
翌日はのんびり一般道を走りあちこち産直の店で野菜を山ほど買って帰ってきた。
(これだけが復興支援かな、横浜まで帰るのかい、大変だねえと励まされてしまった)
昨日の夕方に帰ってきてニュースをみたらあちらこちらで川の氾濫や豪雨の被害がでたいた。
今年は梅雨明け後に各地で雨の被害が続いている。