コクリコ坂から

昨日、NHK宮崎駿・吾朗親子の創作を巡る葛藤と親子関係をテーマにしたドキュメンタリーを放送していた。
今夜は早く帰ってきたので夕食後、放映中の宮崎吾朗監督のアニメ「コクリコ坂から」を見に行った。
東京オリンピック前年の1963年、横浜の港に面する明治時代の洋館に暮らす人々と坂の上にある歴史ある高校を舞台にした淡く切ない高校生男女の話。
港に浮かぶ船やまだ高度成長期に差し掛かったばかりの町の風情は美しかった。
父親の書いた脚本はすばらしいと思ったが、人物描写はテレビでも父親の駿が言っていた通り、まだまだ未完成な感じがした。
巨匠を親に持つ子供の宿命かもしれないが、比べられる子供はつらいだろう。
先入観なくひとつの作品として見れば、佳作ではあるが、まだまだ脚本に負けている。
ジブリの卓越したスタッフに支えられて完成した作品であることがひしひしと感じられた映画だった。
(でも千切りにするキャベツの色が気に入らなかったな)