弘前桜まつりと鬼首温泉キャンプ

連休後半は東北の旅に行った。
ここしばらく見ていないので弘前の桜見物と東北の秘湯めぐりの計画だ。
腰骨骨折からようやく回復して元気になったクーちゃんを誘って
例によってテントやなにやらを積み込んでの
行きあたりばったり旅行に5月2日夜9時に自宅を出発した。
関東と東北南部はよく晴れていて青森も天気を期待したが、
盛岡を過ぎたあたりから結構な雨脚になった。
事故渋滞で15時間かけて正午少し前に辿りついた弘前は雨が降ったり止んだり状態だった。
晴れを期待して桜見物は翌日にすることにして
お気に入りの百沢の岩木山神社の裏の桜林キャンプ場の下見に直行した。
林の中のキャンプ場には所々雪が残っており
霙交じりの雨は冷たくて焚き火もできそうにないし
キャンプをするには気分が盛り上がらない。
諦めて旅館に泊まることにして
ゴールデンウィーク恒例の「突撃、今夜の宿捜し」。

林檎畑の向こうに聳える岩木山は雲の中で頂上が見えない。
さすがにゴールデンウィークの百沢温泉はどこも予約でいっぱいで泊まれず、
一キロ下った閑静な林檎畑のなかの一軒宿の「三本柳温泉」を訪ねると
素泊まりならよいということでまずは初日の宿はここに決めた。

我が家と同じようにテント泊予定の弘前さくら見物の旅に来たW夫妻と連絡がとれ
やはりキャンプを諦めるとのことなので
合流して一行五人様、広間に一緒に泊まることになった(素泊まり一泊四千円、安い!)。

(普段は日帰り入浴客の休憩室らしい広間に合宿することになった)
夕食の食材は近くのJAやスーパーマーケットを梯子して珍しいもの捜しをして、
地物のクリガニ、アザミの炒め物、オクラの胡麻和え、身欠きにしんの切り身や
地酒を買い込んで夜は賑やかに宴会だ。
山小屋に泊まることを考えれば天国のようで温泉も入れて快適だった。
この鄙びた温泉はもう二百年も前から続いているらしい。
翌日も残念ながら降ったり止んだりの雨模様の日だった。
今年の東北地方はいつまでも暖かくならず
弘前公園の桜は三分咲き程度で、かろうじて外堀あたりが五分咲きだった。

見どころの桜のトンネルも残念ながら今年は蕾状態で寂しいかぎりだ。

天気が悪くてもさすがに東北一の観光地の桜まつりだ、お城は大勢の観光客で賑っていた。

(名物!イカスミのこんにゃくおでん、一串百円なり)
映画「津軽百年そば」で有名になった三忠食堂の屋台で食べた
そば粉百パーセントの津軽そばは美味しかった。

(レトロな看板がいいなあ)
お化け屋敷近くの出店で40年ぶり食べた「けの汁」も懐かしい味だった。

二日目も岩木山は上半分が見えなかった。
晴れれば二泊するつもりだったけれど天気予報では次の日も雨の予報なので
南下して何処か、晴れていて温泉の近くにあるキャンプ場に移動することにした。
名前が面白いので宮城県鳴子温泉奥の「鬼首(おにこうべ)温泉」にある吹上高原キャンプ場に行くことに決めてW夫妻も一緒に移動した。
宮城に入るとキャンプ場に着くまではいい天気だったが、設営が終わった頃から曇ってきて
夕方前には雨になった。

(広々、芝生のキャンプ場は車の乗り入れ自由で開放的だった)
時々突風が吹いて我が家の安テントのポールが折れそうになり心配だった。
どうも吹上高原の名前の由来は栗駒高原に吹くこの風からきているらしい。
でも広々したキャンプ場には家族連れが沢山きていて
併設された温泉施設はこどもでいっぱいだった。
鬼首の名前は、その昔、坂上田麻呂将軍がこの地で蝦夷征伐の際に、
切り落とした敵の大将の首が岩にかじりついたことに由来すると言い伝えられている。
飛ばされないように二台の車の間で食べた夕食は岩手牛(前沢牛!)のバーベキューに烏賊焼きが美味かった。
風が強くて楽しみにしていた夜の焚き火は断念したのが心残りだ。
天気予報は大はずれで、夜も風と雨が強く、テントがひしゃげてしまったが、お酒の効果かよく眠れた。
翌朝は鬼首温泉の地獄谷散策。

(熱湯が噴き出ている)
自噴泉が谷間に連なっている。

温泉卵が茹でられように籠がぶら下げられていた。
関東は連日好天が続いているようだったけれど東北地方の空模様は期待薄なので
もう諦めて連休をあと一日残し車中泊を含めて3泊4日の東北旅行はおしまいにして帰ってきた。
今日も関東はいい天気だ。

夕陽が綺麗だった。