上高地と乗鞍高原

今年は神経痛のことがあるので、夏休みはあまり無理せず何処かに行くことにしていた(正確には腰部神経根症による左右坐骨神経障害の診断)。
夏休み2日目は天気が回復したので、早立ちして上高地に向かった。
上高地に着いた頃にはまだ、ときどき小雨がぱらつくような天気で、

河童橋の向こうは雲に覆われて、穂高の峰々はまったく見えなかった。

初日は軽く岳沢ヒュッテまでピストンすることにした。

明神池ほとりの登山口に向かって歩いているとだんだん日が射してきた。

蒸し暑くなっていきなり汗がどんどん出る。
岳沢ヒュッテまでは綺麗に登山道が整備されていて歩きやすい。
脚はときどき痛むが、歩くにはまったく支障ない。
途中から、陽射しが強くなって、動悸がする。脈拍が毎分160もある。
これは危険兆候だ、ゆっくりペースを落とす。
小屋まで明神池から2時間あまりでついた。
支配人の有名人、サカモトさんは忙しげに働いていた。
働き者なんだな。話は出来なかった。
小屋のテラスには外国人が一杯だった。

スイスからきた家族連れ、イギリスからきた単独の青年とアベック、オーストラリアからきた若い女性。外国語が飛び交い、まるでこちらが海外に登山に来たようだ。

(家内は疲れの兆候もなく、手当たり次第に外国人にどこから来たか聞いていた)
身体を冷やす目的でアイスを食べた。
覚えたばかりのテレビ電話をしようと、iPadを持参したが、残念ながらWi-Fiが圏外だった(悲)。

ここは上高地展望台といっていい観光地だった。

上高地が一望)
下りてきて合羽橋の手前から振り返ると、ヒュッテがはっきり見えた。

さてこの後、どこに行くか迷った。白骨温泉に泊まろうかとも考えたが、
明日どうするか決めていなかったので、とりあえず乗鞍高原に向かうことにした。
例によって、突撃宿探し。運よく温泉付きの旅館(岳の屋)に素泊まりできた。
時間が遅いので夕食は出ないが、白濁の温泉が気持ちいいい宿だった。
夏休み3日目は乗鞍高原観光センター朝3時40分発のご来光バスに乗って、
ご来光を眺めたあと乗鞍の最高峰剣ガ峰に登ることにした。
朝ごはんはおにぎりにしてもらい、長野県と岐阜県県境の臨時「ご来光停留所」で下り
寒さに震えながら日の出を待っていたが、残念ながら雲に隠れて綺麗に見えなかった。

風が強くて、ダウンの袋を飛ばされてしまった。風速20メートル以上はあっただろう。
すごい数の観光客(?)で、ここでは韓国語が飛び交っていた。

乗鞍には今から31年前に子供をおぶって登ったことがある。
畳平も肩の小屋周辺もすっかり様変わりして、昔の記憶とまったく違う。

(31年前の写真、三男坊をおぶっている)

大きな山小屋が出来ていて、東大の宇宙線研究所がどかんと居座っていた。
頂上への道も風が強い。吹き飛ばされそうになってよたよた登り、登頂。

(後ろが御嶽山
360度の眺望だった。
穂高に槍、八ヶ岳、白山や御嶽山が一望だった。


(白山)

槍ヶ岳穂高連峰
絶景を眺めながら宿のおばあさんが作ってくれたおにぎりを食べる。
山で食べるにぎり飯は最高だ。
下まで下りてくると、この朝お花畑に熊が出て、監視員が通行止めの監視をしていた。


熊は雪渓下の這い松の中に逃げたらしい。
コマクサの群生やハクサンイチゲにキンポウゲが見事だった。


畳平9時5分発のバスに乗って、宿に戻り朝湯に入って、帰って来た。
自宅には午後3時40分に到着。
早くも筋肉痛が出たが、痺れと神経痛は特に悪化はしていない。
この分なら、まだ山歩きはできそうだ。