がんの話

昨日は新しくなった県立がんセンターの公開講座に行ってみた。
200人は入る会場は椅子が足りないほどの盛況でほとんどが高齢者だ。
質問の時間では、参加者が次々手を上げて、様々な質問(と言うよりは怒り)を投げかけていた。
その代表は・・・、
「ずっと、近所のかかりつけ医に診てもらっていたのにがんに気づかれず発見された時は手遅れだった。どうしてだ?」とか、
「毎年肺がんの検診でCT検査をしてきたが、最近CTのとりすぎだと言われた」とか、気持ちはわかるがほとんど愚痴に近い質問に
講師の医者も苦笑いをしていた。
知り合いのまだ若い娘さんが末期ガンで、様々な手を尽くしたが好転せず自宅で緩和ケアを受けている。
二人に一人がかかる時代だから、もう珍しくもなんともないありふれた病気になったがんではあるが
人生の終わりかたが難しい時代になったとつくづく感じる。

今朝は満月で、大きな月が西に沈む前には起き出している。
夜中に目覚めてしまい、このところずっと開高健オーパシリーズを読んでいる。
この人もガンで還暦前に亡くなっている。
今読んでいる話は今から30年以上前の秘境の話だが、
書かれているような未開の土地が、地球が狭くなったと言われる今でも残っているのだろうか。
残された時間があまりないのであれば大自然に抱かれて暮らしたいものだと思う。
快方に向かっていた風邪がぶり返して、咳が抜けない。いやいや薬を飲んでいる。
大きな寒波が襲来し、沖縄や台湾でも雪が降るらしい。
旅行記の書かれた頃も今と同じで、いつでも地球は異常気象のようだ。
異常かどうかは、人間様にとっての話であって、地球自体にとっては大した問題ではないのだろう。
今日は命日の近い母の墓参りに行く予定。