自由律

四万十のノゾミ君から電話をもらった時、言われた。
また詩を書きなよと。
今から50年も前のこと、青春時代は詩とともにあった。
当時、すでに高橋睦郎や吉原幸子は昭和の大家だった。
啄木や子規は嫌いではなかったが、俳句や短歌のきまりが好きになれなかった。
賢治の詩と童話は涙が出るほどに難解だった。
谷川俊太郎はすでに過去の人のように思えた。
自由律の山頭火や三行詩の八木重吉が心に響いた。
そろそろまた詩を書く時が来たのかもしれないと思う。

ーーーー

「声」

もういいよ
もういいよお
と、背中から声がする