YouTubeでショパンを聴く

いまさらながらではあるけれど、インターネットの発達で、これまで想像もしていなかった便利な時代になった。

第18回ショパン国際ピアノコンクールの入賞者の演奏をYouTubeで聴いている(第18回ショパン国際ピアノコンクール Bruce Liuさん優勝、反田恭平さん2位、小林愛実さん4位、入賞者と日本人セミファイナリスト 角野隼斗さん 進藤実優さん、古海行子さん の演奏動画まとめ (jjcmusic.com))。

上位に入賞した反田恭平さん、小林愛実さんの演奏はもちろんだが、first roundから始まってfainalまで、各受賞者の演奏を居ながらにして堪能できる。各演奏にはそれなりの時間が費やされているので、演奏家の表現力やそれぞれの特徴を楽しもうと思うと結構な時間がかかる。このところ、四六時中といってもいいほど、時間があるときには演奏を聴いている。ショパン好きにはたまらないひと時だ。

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我が家のオーディオ機器

問題は何で聴くかだ。

我が家のテレビは音楽を楽しむには論外で、パソコンやスマートフォンを介してスピーカーかイヤホンで聴いている。イヤホンは耳介に掛けるオープン方式(商品名ではヘッドホンとなっている)と耳の穴に入れる方式(カナル方式というのだろうか)と両方を使っているが、どちらも不満がのこる。

音は空気の振動で伝わるので、鼓膜のそばで発生した音源からの響きは直接的であるけれども奥行や体感に物足りなさを感じる。とくにカナル方式では耳の閉塞感も不快に感じる。似たようなもので耳介に掛けるインナーイヤー型というものがあるらしいが試したことはない。オープン方式は全体に迫力に欠ける。

Bluetoothで繋いだ小型のスピーカは便利だけれど、メーカーや機種によって音域の作り方が異なり、ポップスのようなにぎやかな音源にはよいかもしれないが、じっくりと自然に近い再生を楽しみたい身にとってはやはり人工的な違和感を感じる。

かさばる旧式のオーディオセットはもうずいぶん前に処分してしまったから、選択肢はないのだが、コンサートホールでの生の演奏が恋しくなる。

それにしても権威あるショパンコンクールに参加しているピアニストの演奏がすごい。いずれも神業のような技術で音楽を紡ぎだす姿には感動してしまう。おそらくこの人たちはみな幼いころから神童といわれてきた人たちなのだろう。まだまだ若い彼らがこのあとどのような音楽世界を展開するのかが楽しみだ。

ちなみにもう亡くなってしまったピアニストの中村紘子さんもこのコンクールの入賞者だった。彼女の演奏ではショパンよりベートーヴェンピアノ曲のほうが好きだった。まったく個人的な印象だけれども。