台風一過のニセコアンヌプリに登る

今年の関東甲信地方の梅雨明けほぼ例年通りの7月18日だった。その後は毎日30℃を超える真夏日が続いている。

関東地方に上陸するかもしれないと予想されていた台風5号が進路を東にずらしそのまま太平洋を北上し、7月15日には北海道の襟裳岬付近に上陸した。三男一家が住むあたりだ。本州や九州に上陸せずに北海道を直撃し上陸した台風は、7月としては観測史上初だそうだ。連絡をいれると被害はなくひと安心。

台風が過ぎれば天気が回復して北海道らしい涼しい晴天に恵まれるはずだから、蒸し暑い梅雨明け直前の16日の早朝便に乗り込み、関東を脱出。空路で北海道に渡った。

目指すは初登頂となるニセコアンヌプリ(1308m)登山。登山口のニセコ五色温泉旅館に3連泊の予約をして、できればすぐ向かいのイワオヌプリ登山やニセコの沼巡りもしてみたい。ふたつの頂は日本百名山にも二百名山にもあげられられていないが、ニセコ五色温泉はスキー客で賑わうスキー場とは反対側の山腹に位置する。キャンプ場とビジターセンターと一軒宿の温泉旅館があるだけの静かな山間だ。f:id:darumammz:20250728050033j:image
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残念ながら期待は大ハズレ。新千歳空港に降り立つと北海道とは思えない高温多湿。関東と同じ生暖かい風が吹いていた。

昼前に義父母の墓参りを済ませて、一路ニセコを目指す。

濃霧で視界10メートルの山道を走り、宿に着く頃から小雨になり、日暮れ前には本格的な雨になってしまった。宿はこぢんまりとした家族経営で料理はほぼ山小屋料理だった。味噌汁に味がなかったのにはちょっと驚いた。f:id:darumammz:20250728050322j:image

五色温泉は無色透明の酸性泉。浸かるとアセモのあとが少しヒリヒリする。かつては他にも宿泊施設があって賑わっていたのだろう。今は一軒だけの源泉掛け流しの宿だ。数年前から源泉のひとつが破壊されて温泉水の盗泉が繰り返され、全国版のニュースになっている。地元の野湯愛好家の仕業らしいが、このため宿の名物のひとつの野天風呂(カラマツの湯)が閉鎖に追い込まれている。

幸い翌朝は雨が上がり、山はガスに覆われて頂上は見えないが、雨具なしでも歩ける天気になった。f:id:darumammz:20250728050300j:image

登山口は綺麗に整備されたニセコ五色温泉野営場の入口にあった。

朝8時に出発。登り2時間の登山だった。残念ながら視界はなし。ほんの少しだけガスが切れて向かいにイワオヌプリが見えたけれど、晴れていれば威風轟々、蝦夷富士が別称の羊蹄山後方羊蹄山)が見えるはずだった。が、まったく拝めず。登山道には今が最盛期のイワオトギリの鮮やかな黄色い花や小さな白い花々が寄り添うようにずっと続いていた。

イワオプリ

イワオトギリ

ニセコアンヌプリ頂上1308m

10時10分に頂上に到達した。360度、あたりは真っ白。何も見えない。写真だけ撮って下山した。昼をちょっと過ぎた時間には温泉宿に戻った。全行程ほぼ4時間の山歩きだった。それでも結構きつかった。持参したアルファ米の弁当を宿に戻って食べた。

午後からは本格的な雨になった。台風一過の晴天はまったくの大はずれ。敷地内の別棟の自炊棟(一泊5000円)にも露天風呂があるのでと勧められたけれどそこまで泥だらけの水たまりにになっていて行く気にならずパス。もし次に来ることがあったら自炊棟に泊まってみたい。

三日目も朝から雨。登山は諦め、雨具を持って沼巡りに出かけた。歩き出すと本降りの雨に打たれ、そうそうに切り上げて温泉に戻った。上から下まですっかりずぶ濡れになってしまったが、宿には洗濯設備がないので、ニセコ駅近くのコインランドリーに洗濯に行ってみた。利用者はみんな顔なじみのようだ。互いの近況の話に花が咲いていた。

人生初体験のコインランドリーの利用だ。意外と料金が高い(1回千円)。終わるまで小一時間あったので、町を周遊してみた。印象ではこじんまりした小さな田舎で、外国資本による乱開発の印象は受けなかった。問題になっているのは駅前の町中ではなくてスキー場のほうなのかもしれない。案外、外国資本の侵略もたいしたことがないのかもしれないと思った。外国人排斥のためのネガティブキャンペーンかもしれないと思った。宿に帰ったあとは夕食まで、部屋でゴロゴロして温泉三昧で過ごす。

神仙沼

長沼

四日目の朝は曇り。イワオヌプリに登れなかったのは心残りだったし、とうとう羊蹄山の勇姿を拝めなかったのは残念だったが、雨の中を次の目的地の大雪山岳温泉へ移動した。