静岡の景色

加山雄三と同い年が口癖の大先輩(昭和11年5月1日生れ)が
心臓の緊急手術で入院するとメールが届いたのは3月31日だった。
その後音信不通になったので、静岡の病院まで見舞いに行った。
面会時間は午後1時からなので余裕をみて朝8時に車で家を出た。
東名高速道は土曜日なのに空いていて途中パーキングで休み休み走ったが

(富士川SAから見えた富士山)
10時過ぎに静岡に着いてしまった。
時間があるので、世界遺産になったばかりの三保の松原久能山東照宮を観光してから
面会に行くことにした。

羽衣伝説の三保の松原は意外とそれらしくて良かった。

昔、銭湯の壁には海辺の富士山と松が定番だった。
まさにその景色だ。

すでに本家の羽衣の松は枯れてしまい2代目の松になっていた。
久能山東照宮は病院までほんの20分のところにあった。
松原から海岸線を走ると苺狩りのビニールハウスが続いていた。
久能山の石垣イチゴが有名ブランドらしい。

徳川家康の霊廟、元祖東照宮は石垣の上にある。
1159段の石段を上ると久しぶりに汗をかいた。
日光東照宮のミニチュア版といった感じだが

さすがに国宝に指定されているだけあって豪華絢爛だった。
病人のその後の状態がわからないのでドキドキしながら
1時過ぎに病院の面会受付に行くと、
なんと、本人は外出中だと言われた。
「・・・?!」(目が点になる)
30分ほど待っていると帰ったきた。
すぐ近くの駿府公園を散歩して
ついでに病院の食事は味気ないので蕎麦を食べてきたと言っていた。
すこぶる元気な姿を見て、すっかり肩の力が抜けた。
4月1日に入院して心臓に3本のバイパス手術を受け、3日間の超特急で集中治療室から
一般病室に移ってもうすっかり元気になったそうだ。
半年以上前から心臓の具合がおかしかったようだが、検診でかかりつけの医院に行ったら
そのまま救急車で運ばれて入院になったそうだ。
面会中に甥や一人息子も来て、2時間以上もカフェで話をして帰って来た。
医学の進歩はすごい。まずはともあれ、ひと安心だった。
帰りは初めて新東名を走って帰った。
夜、たまたまテレビでBS放送を見ていたら
谷村新司が司会をする音楽番組に加山雄三が出ていた。
まったく今の老人は、あなどれない。