鶴岡八幡宮舞殿で挙式

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 先週末、もう15年も前に北海道に移住した三男坊がお嫁さんを連れ帰り、鎌倉の鶴岡八幡宮で神前結婚式をあげた。

挙式は八幡様の拝殿下にある四方に壁のない吹き曝しの舞殿での施行で、つい二日前までは冷雨の予報となっていたので、もしさらに風が吹くとどうなるのか、無事にできるかのかどうかと心配していた。

当日、曇りがちの朝空は挙式が近づくと雲ひとつない青空へと変わり、明るい日差しが溢れて感動の式典となった。

ささやかに兄弟とその子供たちが集まって、これまで気ままな暮らしを続けてきた三男の結婚を祝ってくれた。

まだ浅い春の透明な日差しのなか、由緒ある舞殿に吹く風は身が引き締まるほど冷たかったが、おごそかな雅楽の生演奏に祝福され、儀式は巫女さんの奉納の舞を経て滞りなく終了した。

澄んだ青一色の空の下、光に映えて朱色に輝く舞殿には息子の友人たちが祝福に駆けつけてくれて、横断幕を手にして笑顔で記念写真に彩を添えてくれた。

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新郎新婦の衣装替えを依頼した控えの施設から神社への送り迎えは鎌倉ゆかりの車夫の青木さんが曳く人力車に揺られて段かづらに沿って往復し、

沿道の観光客からもたくさんの温かい祝福の言葉をもらうことができた。

もうすでに三十路半ばを過ぎた息子の挙式を終え、男親にとっては社会の一員として自立して家庭を持つことができた息子に、単純に安堵の気持ちがいっぱいになったけれども、母親の思いはもっと複雑なようだ。

女親にとって息子はいつまでたっても昔と同じ心配の種らしい。

これから新たな事業を起こす息子には明るく朗らかな伴侶も得て、健康で幸せな家庭を築いて欲しいと切に願うことしか、もうできることはないように思う。