秋刀魚の季節

十月の声を聴いても関東では30度近い蒸し暑い日がつづいている。地球温暖化が確実に身近に迫っていることを感じる。

先日の国連総会ではスウェーデンの少女が世界の首脳陣に温暖化対策の推進を涙ながらに訴える映像が印象的だった。

十月一日からいよいよ消費税が10%に上がった。社会福祉の充実のために使うという触れ込みなのでその通りなら異論はないが、なぜかバス賃も電車賃もすべて値上がりで、8%からわずか2%上がっただけなのに運賃が10円も値上がりする理由がわからない。

閑話休題

季節とはいえ、台風がまたまた近づき、不安定な天候が続く。

先週、北海道新ひだか町静内の三男の家を訪ねたら、朝晩はすっかり涼しく、きっかりと秋の気配だった。ナナカマドの葉が赤くなりはじめ、稲穂がもうすっかり黄色くなっていて、風の匂いが夏とは違った。日本は広い。

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(カブやきうりの糠漬けがうまい。昨日の食卓は解凍サンマで我慢した)

とはいうものの、秋は食欲の季節である。そして酒もうまい。日本酒は秋が一番うまい季節かもしれない。

食べ過ぎ、飲みすぎに注意しないとあっという間に腹囲が増える。

 魚好きにはこの季節はなんといっても、秋刀魚である。おかずとしても酒の肴にもこれ以上の秋の味覚はない。

しかし、肝心の秋刀魚は不漁で、家の近くのストアでなま秋刀魚が一匹五百円もする。信じられないような、まさに高級魚だ。美しく輝く白銀の胴体はとうとう庶民には高嶺の花になってしまった。鯛にも勝る御馳走である。こんな日が来るとは想像すらしていなかった。

秋刀魚の不漁ばかりではない。北海道ではイカも不漁だという。函館では漁獲量が例年の十分の一しかないそうだ。噴火湾ではほたて養殖も深刻な不漁で、イカの刺身もほたての貝焼きもだんだんと食卓から遠のいてゆく(でも不思議なことに函館ではブリが豊漁だそうだ)。

解凍サンマを見つめて、地球温暖化対策を真剣に進めないといけないと改めて実感する今年の秋である。