大雪に埋もれ青森酸ヶ湯温泉で湯治

今年は各地の記録的な大雪がニュースに出ている。温暖化の影響だという。

そんな中、日本一の豪雪に埋もれた酸ヶ湯温泉に湯治に来た。3年前の二月にも来たけれどその時よりも確かに積雪は多い。

この頃は自宅にいても日がなぼんやり過ごしているが、いつもにも増して何をするでもなく音楽を聴きながらぼんやりと過ごす。それが今回の湯治の目的だ(別に目的なんか無くていいのだけれど、つい習性で言葉に出てしまうのは良くないなあ)。

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f:id:darumammz:20250227153646j:image酸ヶ湯の温泉はph1.67と強酸性硫黄泉。長く浸かっていると体がヒリヒリするし、お湯が目に入ると痛い。名物の混浴千人風呂(女性専用時間もある)は湯気で曇って視界は1メートル。入浴客の男女の識別も不可能だ。f:id:darumammz:20250227162828j:image泊まったのは湯治棟、二食付きで一泊8800円と格安。料理も手が込んでいてうまい(初日の夕食は刺身、焼魚、ローストビーフに具沢山の海鮮つみれ汁、山菜の煮物とキノコの煮物もついている。二日目は鰹のタタキ、蛸のカルパッチョ、豚肉味噌ちゃんこ、ホタテの酒盗、嶽キミ(岩木山麓嶽地区のとうもろこし)、鰻の蒲焼、漬物だった)。晩酌には「酸ヶ湯」という熱燗日本酒をいただいた。朝食もボリューム満点のバイキング料理だ。ここに止まってダイエットは不可能。

f:id:darumammz:20250227154022j:imagef:id:darumammz:20250227190311j:image初日は午前8:48東京発の東北新幹線はやぶさ301号に乗り、青森駅には12:30着。駅前を散策すると前回来た時は閑散としていた駅に続く地下市場が海鮮品をはじめ地産の品々を売る商店で賑やかになっていた。前回は新型コロナ禍の真最中だったから町は死んだように静かだった。

今回はすでに有名になっているのっけ丼はパス(前回食べた)。駅の立食い津軽そば屋(これがまた美味い)で小腹を満たし13:50に送迎バスに乗って酸ヶ湯には15:00に着いた。客はほとんど高齢者だった。外国人はいなかった。館内は暖房が効いていて想像以上に暖かかった。早速温泉に浸かると溶けてしまいそうな快感。持病の腰痛がたちまちよくなった。

二日目の朝は吹雪。陽が昇る前に温泉に浸かり、午前中は休憩室のロッキングチェアに座ってうつらうつら。妻はせっせと友人に絵葉書を書いていた。f:id:darumammz:20250227162129j:image午後から陽が照って明るくなったので雪の壁に遮られた道をトレッキング。

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酸ヶ湯の積雪は5メートル以上。雪の壁は10メートルを越えるところもある。地面は堅く凍っていて滑る。やはり軽アイゼンを持ってくればよかった。

f:id:darumammz:20250227154043j:imagef:id:darumammz:20250227163551j:image雪の壁をよじ登って雪原に出ると青空に映えて白く光る八甲田の山々が美しい。ちょっと八甲田ホテルまで足を伸ばしてカフェで優雅にチーズケーキと香り豊かなコーヒーを飲んだ。このホテルも静かな佇まいで落ち着いて寛げる。f:id:darumammz:20250227163043j:imagef:id:darumammz:20250227163052j:image

今回は今年新たに始まったJR東日本の乗り放題きゅんパス(1日限り列車と特急に乗り放題1万円)を利用して本州最北の青森まだで新幹線で来た。こんな冬の過ごし方も贅沢でいい。