梅雨明け間近の尾瀬ヶ原散策

なんと本日、西日本で梅雨明けらしい。もし確定すれば気象庁始まって以来の早い記録だという。

一昨日台風二号が熱帯低気圧になって天気が快方に向かうとの予報だったので昨日思い立って日帰りで尾瀬ヶ原トレッキングに行ってきた。

午前2時半起床、3時10分出発。東名高速道路首都高速は午前4時までに入ると三割引きの深夜割引がある。

圏央道は雨。鶴ヶ島ジャンクションで関越道に乗ると雨が弱まり、遠くの空が明るくなって日の出過ぎには雨が上がった。

戸倉第一駐車場には6時45分着、乗合タクシーが待っていてくれて7時には出発。鳩待峠には7時半に着いた。すっかり雨が上がっている。

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天気が良ければいつも観光客でごった返す尾瀬の看板前も人はまばら。熱帯低気圧と落雷を警戒してみんな出発を控えたのだろう。

山ノ鼻へ下りは久しぶりのトレッキングで膝が笑ってしまった。f:id:darumammz:20250628050533j:image
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いつもの周遊コースと同じ山ノ鼻から牛首を経て東電小屋に行き、ヨッピ橋に戻って竜宮へ向かい牛首を経て山ノ鼻に戻る。

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水芭蕉が終わって湿原には初夏の花々が咲いていた。一面のレンゲツツジやアヤメの群落が広がっている。尾瀬にはほぼ毎年のように来ているけれど、アヤメやレンゲツツジの群生を見るには初めてだ。今が盛りのワタスゲの白い穂先が風に揺れている。コバイケイソウは今年は当たり年だ。ニッコウキスゲも咲き出した。他にも大小様々なたくさんの湿原の花が咲いていた。

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途中で日が差して、爽やかな風のなか快適な散策になった。この時期の湿原は一面の眩しい新緑に埋め尽くされて格別に美しい。

東電小屋で小休止。持参の握り飯とバナナを食べる。ツバメが忙しく軒先の巣に餌を運んでいる。

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広大な尾瀬はいつ来ても楽しめる。どこまでも広がる湿原を歩くと言葉では表現できない解放感に満たされる。雲が切れ、雨上がりを待ち侘びたヒバリが高い空を目指して声高に鳴いている。

13時半には鳩待峠に戻るとちょうどバスが出たばかりだった。次の便は1時間後だが8、9人の人数が集まれば乗合タクシーを出してくれる。峠のベンチに腰掛けて30分以上待ったけれど帰りの便に乗る乗客は見晴の山小屋の手伝いをしていて今日から休みのアルバイトの初老の男性がひとり増えただけで全く峠に戻ってくる登山客がいない。

昨年から建築中のレストハウスとロッジはまで工事が続いている。待っている間にこの人が話しかけてきて、四方山話が弾んだ。

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彼は今年65歳だという。自家用車のディーラーに再任用で定年後も二年余り勤めていたが会社を辞めて、夏は尾瀬ヶ原のど真ん中の見晴峠で山小屋の手伝い、冬は苗場のスキー場でアルバイトをしているという。会社勤め時代はノルマに追われ顧客の苦情ばかりの毎日だったがここに来て小屋の宿泊客には感謝されるばかりで以前の生活とはまったく違いやりがいを感じるし、ストレスが皆無だという。掃除や食事の準備や後片付けなどの小屋の仕事には以前の職場と違って日々の営業利益や経営的なノルマがなくまったく別天地だという。確かにそうだろう。

尾瀬ヶ原を散策中にはまったく雨に当たらなかったが、30分以上も話をしていると雨が降り出した。タクシーの運転手がこれ以上待っても客が集まりそうもないので車を出してくれることになった。車に乗った途端に本降りの雨になった。

駐車場に14時半に戻って15時に帰路についた。途中圏央道で事故渋滞があって1時間ほど時間をロスしたが、19時15分に帰宅できた。実質の歩行時間は6時間、歩数は三万三千歩だった。