宗教の話

NHKクローズアップ現代で岐路に立つお寺の話を特集していた。
お寺の檀家が減りお墓がお寺からなくなってしまい経営(?)が成り立たなくなっているという話だ。
宗教は過去のものかというとそうではないと思う。
日本に限らず世界のどこでも、生きている人々が不信心になったとは思えない。
この日本では老いも若きもこぞって初詣に行き、
節分になれば恵方巻きを食べ(そんなの少し前まで知らなかったけれど)、
子供が生まれれば健やかな成長を祈っお宮参りに行き
受験生がいれば天満宮でお祈りをし、近しい人の命日には墓参りに行き、
お盆やお彼岸にも先祖を思う。
お寺が滅びることはないと思うし、神社もなくならないだろう。
でも宗教が商業主義になって本来の役目である癒しの場でなくなってしまったから、
既存の価値観が崩壊してしまっただけだろう。
そうでなければこんなに新興宗教が隆盛するはずがない。
地震や天災や人災も含めて、人の営みは不確実性そのものだから
信ずる心、癒しの場はなくならないと思う。
今日を乗り越え明日に生きること、そのものが信ずることに他ならないので、
慣習や伝統の概念を越えて
宗教は目の前にある世界とは違うもうひとつの世界であり続けると思う。
生きていることは明日を願うことそのものだから・・。