仲秋の名月とデング熱

今年の中秋の名月は9月8日と早い。
でも生憎の雨で月を眺めることはできなかった。
ちまたでは東京代々木公園周辺で発生したデング熱のことで持ちきりだ。
東南アジアで蚊が媒介するウイルス性の伝染病で、
発熱や筋肉痛が一週間ほど続く病気だ。
問題なのは渡航経験のない人が発病したことで、
おそらく海外で感染した患者の血を吸った蚊がたまたま公園に来ていた人々を刺して
広がった。
全国に患者が分布していて、国内で人々が動き回っている実態がよくわかる。
まれに重症化することがあるそうで、
一度感染した患者がデング熱の4種類あるウイルスの異なる型のウイルスに
再感染した場合に重症化するらしい。
ワクチンはなく、治療法はまだ見つかってないようで、重症化すると死に至ることがある。
いままでも海外で感染して帰国後に発症することが年に200件ほどあるそうだが、
渡航歴のない人が国内で発症したのは69年ぶりだそうだ。
こんなに海外旅行が盛んになっても、70年近くも国内流行がなかったことの方が不思議なのかもしれない。