沖縄久高島紀行

連休にどこに行くかのあてがなく、職場でどうするか考えていたら、
4月30日の昼前に家内からのメールに気が付いた。
5月2日の沖縄行きの飛行機が取れたので、沖縄の民宿を予約したとの連絡だった。
と言うことで、思いがけなく沖縄で連休を過ごすことになった。
行き先は本島から船に乗って行く離島、久高島(くだかじま)だ。
聞いたことのない島だが、のんびりするにはいいだろう。
きっと碧い海が見れるだろうから、楽しみだ。

朝7時25分のJALに乗って、那覇には10時に着いた。
船乗り場のある安座真(あざま)までは那覇バスターミナルから路線バスで1時間かかった。

このあたりは旧知念村で、今は南城市になっている。

次の船便は14時で、出港まで2時間ある。

親切にも窓口の叔父さんが近くの世界遺産の斉場御嶽(せーふぁうたき)まで送ってくれたので観光できた。

(デイゴの花が鮮やかに咲いていた)
御嶽(うたき)は沖縄の言葉で祈りを捧げる場所の意味らしい。

ここは琉球王朝の時代から久高島聖域の拝所として大切にされてきた場所だそうだ。
全然知らなかったが、あとで調べたらここは相当有名なスポットらしい(スマホタブレットもないので帰ってからわかった)。


久高島は船でおよそ20分で着いた。

なにもない島だ。でもここは神の島だった。

民宿は3軒あるが、素泊まりで食事は島唯一の食事処で食べる。

(泊めてもらった民宿ニライ荘、素泊まり1泊3千円)

地産地消ファーマーズマーケット。品数はちょっと少ない)
もうスイカが生っている。


島の花、ゲットウ月桃)があちこちに咲いていた、今がちょうど盛りらしい。

ゲットウ

(アダン)
アダンにはパイナップルのような実がなっているが食べられない。用途は不明だがあちこちに木が生えている。

(落ちたアダンの固い実)
民家に風情がある。

島の中央を縦断する道がある。直線で端から端まで3キロメートルだ。
埠頭と反対側の北側の岬がカベール浜の岩壁だ。
白い砂の道が島の端まで続いている。


(カベール岬)

海は綺麗だった。


白い砂に見たことのない白いアザミが咲いていた。

砂浜には色の濃いユウガオ(?)が沢山咲いていた。

ちょうど大潮だったので、磯を歩くと意外に浅瀬に生きものが少ない。
写真を撮りたかったウミウシがいない。

(一生懸命探すが蛸の姿も見えなかった)
島のはずれまで何度か往復して、
2泊3日の間、ずっと島の中を歩き回った。


のどかを通り越してまったく静かな島だった。
霊感がないのでわからないが、ここにはそこらじゅうに聖域がある。
いわゆるパワースポットで有名な島だと言うことを来てから知った。

集落では木陰のベンチにお爺さんがひがな一日座って話をしていて、
お婆さんは日の出とともに陽射しを浴びながら日が暮れるまで畑仕事を続けていた。日本の老後の縮図だ。
昼間は船に乗って来る日帰りの海水浴や観光客で賑うが、夜は静かで物音がしない。
晴れていれば星空が綺麗なはずだが、あいにく夜は2日とも曇りだった。

日本列島で最大の蝶、オオゴマダラがふわふわと道端を飛んでいたけれどうまく写真に撮れなかった。
島名物のイラブー汁(ウミヘビ汁)や刺身を食べたが、海蛇は本当のところ不味かった。

天気予報が外れて島にいた3日間は昼間ずっと晴れていた。
3日目は那覇に戻り、国際通り沿いのホテル(サン・クイーン)に宿をとった。

(美しい首里城の威容)

首里城周辺の石畳の道を散策し、大町通りをてくてく歩いて
安里駅前の栄町商店街をひやかしたあと牧志に戻った。
この夜も翌日の昼も市場通りの花笠食堂に行って沖縄料理を食べた。

(超豪華ディナー、ビールセットのAとBにグルクンのから揚げを追加)
最終日は市場通りの奥にある店で、サーターアンダーギや天麩羅を買って

5月5日の14時の便で帰って来た。
旅は無計画に、ふらっと出かけるのが一番だ。