光岳に登る

坐骨神経痛の発作が心配だったが、先日の足慣らしでは何ともなかったので、
8月5日(水)から2泊3日で南アルプス・光岳(てかりだけ、2591m)に登りに行った。
初日は便が島にテントで前泊にした。朝5時前に家を出て限界集落遠山郷を越え、正午には着いた。
2年前に聖岳に登った時もここでテント泊した場所だ。

山の中とは思えないほど暑い。
着いてすぐ持参のビール500ml2本を全て飲み干してしまった。
聖光小屋の主人は難病にかかって体が不自由になり、小屋は休業中だった。
飲み物は売っていなくて、テント場の管理だけをしているようだ。
飼犬のハッチは元気にあちこち走り回っていた。暑いので東屋の中にテントを張る。
あとは日暮れまで日陰で昼寝。
夕食は柚子味のパスタだった(いまいちの味だった)。ビールが無いのがさびしい。
夜半に月が出るまで星空が綺麗だった。
2日目いよいよ登り始める。4時45分出発。
易老渡(いろうど)から、8時間かけてひたすら静岡県営光小屋を目指す。
急登が続き写真を撮る余裕もない。

(少年老い易く・・・、老齢まじか)
視界のない樹林の中を5時間かけて易老岳に到着、ここからさらに3時間かけて頂上を目指す。
緑が美しい。光岳は森の山だ。シラビソやブナの大木の中を黙々と登る。
行っても行っても頂上は見えない。


三吉平をへてコース唯一の水場のある静高平に到着。ここからは15分で小屋だ。
ここで汗を拭こうと大休止の予定だったが、ガスが上がってきてポツポツと雨が降り出した。
休憩はなしにして歩き、センジケ原の這松の向こうに小屋が見えてほっとする。
一目散で小屋になだれ込むと、ほぼ同時にすさまじい雷雨となった。
間一髪で小屋に12時50分に到着。ほぼコースタイムで小屋に着けた。
寝袋と食糧を持参したので素泊まりを頼んだ(1泊3000円)。
雷鳴が轟き、あたり一面がみるみる池の様になる。
小さめの角砂糖位の雹がばらばらと降って、小屋まえのテーブルに当たり音をたてて跳ねる。
出しておいた食器にみるみる雨水がたまりいっぱいになった。

小降りになった隙を狙って光岳頂上を往復。あいにくの雲で景色は見えなかった。

雨は夕方まで断続的に続き、外での自炊は諦めて小屋の食堂を借りて
夕食はご飯を炊き、定番のレトルトカレーを食べた。
日暮れ時にようやく雨は上がって、虹が出た。
3日目は快晴。

(左端が聖岳、右端が富士山)
聖岳や富士山が綺麗に見えた。

聖岳のシルエット)

朝やけを堪能して、下る。
昨日は歩くので精いっぱいで、下りでようやく写真をとる余裕がでた。

(センジケ原)

振り返ると、小屋が朝日に映えていた。小屋の奥の茂みが頂上だ。

立派な聖岳の姿が印象的だ。

(静高平、唯一の水場周囲には花がたくさん咲いていた)
山小屋には自分より高齢の登山者ばかりだったが、このきつい山にはもう来れないだろうなあ。

下りも6時間かかって、易老渡の駐車場にたどり着いた。暑くて脱水だ。

(登山口の赤い鉄橋)
帰りに、寄り道してかぐらの湯でさっぱりした。体重を計ると3kgも減っていた。高度の脱水だ。
このあと山の中の国道152号線を走り、浜松を回って新東名で帰ってきた。