名残の花と秋の実り

窓の外に目をやるといつの間にか燕の姿を見ることがなくなり、夕闇が近づくにつれ蝙蝠がせわしなく飛び交うようになった。

朝晩、すっかり涼しくなった。昼間は暑かったので昨夜は窓を開けたまま寝てしまい、未明に肌寒くて目が覚めた。

ベランダの朝顔の蔓も急に元気がなくなっている。そろそろ長く過酷だった夏の片付け時が近づいてきたようだ。

それでもまだ小さな蕾がいくつか残っているので、命の名残を励まそうと月曜日に最後の液体肥料をあげたら三日目の今朝、大輪の花が開いて驚いた。

f:id:darumammz:20200917071513j:plain

紫一色の大輪の花

今日は木曜日。お彼岸まであと数日あるけれど、この週末は天気が崩れる予報なので、今日は少し早い墓参りに出かけた。

日中は曇っていても蒸し暑かった。まだまだなごりの夏。

墓参り客は平日なのに意外に多くて、墓場は新しいお供え花が賑やかだった。

もう稲作を止めてしまった目の間の畑ではカボチャが大きく育ちキウイがたわわに実っていた。

彼岸花は咲いていなかった。

f:id:darumammz:20200917113022j:plain

f:id:darumammz:20200917113149j:plain

たわわに実るキウイ

 帰り道、国府津の国道一号沿いのイタリアン・レストラン「Babbo」でランチを食べた。

綺麗な前菜やしっかりアルデンテのパスタ(ボンゴレ)にシンプルだけれど濃厚なピザ(ゴルゴンゾーラ)、甘いドルチェ(デザート)にコーヒーもさわやかでうまかった。

f:id:darumammz:20200917192420j:image

f:id:darumammz:20200917192427j:image

f:id:darumammz:20200917192515j:image

 * * *

あといくつ秋を数える墓参り

父母の軽き遺骨が眠る石

香煙の流れるさきに南瓜実る

彼岸花見ずにとぼとぼと帰る

             青羊