北横岳

寒波の襲来で日本列島は寒いクリスマスを迎え、
各地で豪雪のニュースが伝えられたが長野はからから天気。

(蓼科山がくっきり)

ピラタスのスキー場も雪はまだ積もっていなかった。
天気は快晴なのでゴンドラに乗らず歩いて北横ヒュッテまで登ることにした。
雪のほとんどない登山道を歩きだしたが、
30分もしないうちに息があがってしまった。
このままだとあと数年で山歩き出来なくなりそうだ。
すこし深刻に運動不足を反省した(偉)。
ロープウェイ終点の坪庭にも雪は少なくてかんじきもアイゼンもいらない状態だった。
この状態でもまばらながらスキー客がいた。
わずかに雪が張り付いたゲレンデを滑って下りるのは危険そうだ。
登山口から小屋まで2時間半もかかってヒーヒー言いながら辿りついた。
小屋はいつもと違って若い客で賑っていた。
先代の主人が現役だった数年まえは客の中ではまだ若い部類に入っていたのに
代が変わって客層が変わったのか、最近はやりの山ガールブームで
ファッション優先の行楽気分か、若い女性の甲高い声が小屋に溢れて
静かな山小屋はいつもとまったく違った雰囲気だった。
それでも若者が自然にふれることはよいことだと御隠居さん気分でひとりで納得していたら
私が一番の高齢者だと言われてなんとなく喜べない気分だった。
今回は同行5人のパーティだったので個室を用意してくれたのを幸いに
着くとすぐに部屋に籠って宴会状態。

出る出る、つまみの山に、酒に、ビールに、赤ワイン、白ワイン、ウイスキー・・・。
食事前の宴会ですっかり出来あがってしまい

夕食は名物の鍋だったが、すぐ満腹になってしまった。
夜も風はなく満天の星が綺麗だった。
翌朝はさらに快晴、気温は零下18℃まで下がった。
ご来光を眺めに登った横岳の南峰も北蜂も
いつもなら吹き飛ばされそうな突風に凍えて数分が限界なのに
今回は風はなく、こんなに穏やかな山頂の朝は初めてだった。

(まだ薄暗い北峰で記念撮影)
360度の景観で、のんびりと北アルプス中央アルプス南アルプスも眺められた。
天気が良すぎて朝焼けは少し地味めで

日の出の位置の関係か、赤岳をはじめ南八ヶ岳が朝陽で輝かなかったのが残念だった。
小屋に戻り暖かい朝食を御馳走になり
帰りも歩いて登山口まで下った。
駐車場でも気温は零下10℃だった。
「小斉の湯」の露天風呂にはいると凍えた身体がとろけるようだった。
湯あがりにすぐ下の「そば庄」で冷たい盛り蕎麦を食べたら
また身体が冷えてしまい寒気がしたが
無事6時には自宅に帰ってきた。
クリスマスイブの夕食は
老夫婦二人で純和風に蟹鍋に熱燗を飲み早々と寝た。