領土と領海について

今夜のNHKニュースでは尖閣諸島における中国と日本のせめぎ合いを放送していた。
領土とはなにかを正確に定義することは難しいが、
歴史、民俗や習慣もその判断基準であったかもしれないものの、
事実としては戦勝国である大国の軍事力や実力行使の結果によって人為的な枠組みが
現在の姿として描かれたことは否めないだろう。
いまの姿は民族や宗教や文化にかかわらず
19世紀から20世紀の半ばまでの侵略や戦争の結果による取り決めが
事実として容認されてきたといって間違いがない。
ここには歴史的な背景やその時点における利得の皮算与によって妥協された面も多いと思う。
何が正しく、何が誤っているかを判断することは容易ではないが、
軍事力がすべてを決める「基準」であるとすれば容認できない。
第二次世界大戦のあと、ある意味大平の世を享受してきた日本と日本人の将来の姿について
発想を転換する時期だろうと思う。
挑発に乗らずに、冷静に対応しながらも
覇権主義による一触触発の事態が絵空事とはいえないことを
認識しなければならない時代となったことは事実だろう。