師走

慌ただしい時期になった。
現役最後の年の瀬だからだろう、あちこちから忘年会の誘いがある。
特に予定のないことがほとんどだから誘いがあれば顔を出すが、
1、2回目くらいは楽しいけれどが、週に2度、3度となると気が重くなる。
昔話のできる相手は限られているし、愚痴を言っても話が弾まない。
テレビはニュースと相撲と「笑点」くらいしか見ないし、すぐ話題が尽きる。
年寄りの話といえば、病気自慢と薬、親の介護に年金、再就職に孫の話が定番だから、
身につまされて盛り上がるわけがない。
身の回りには、山歩きを趣味とする人がほとんどおらず、
「まだ、山に入ってるんですかあ、怪我しないでください」と老人扱いで終わってしまう。
最近ボケ防止に必死で学習中のアプリ・プログラムも関心を引かないから、話は弾まず酒ばかり飲んでしまう。
朝の早起きもあって、夜になるとすぐ眠くなってしまうので、夜9時を門限にして宴会を引き上げてくる。
まあ、今年が最後と思ってもっぱら聞き役に徹するが、これも少し寂しい気がする。

そういえば昨日読み終わった小説「銀漢の賦」(葉室麟)は娯楽作品としてはまあまあ面白かった。
今年は色々あって、年末年始は自宅で過ごす。雪山か、南の島に行きたかったが、来年以降にお預けだ。
今年は暖かい師走の日々が続いている。