冬至かぼちゃ

今日は冬至

手作りのかぼちゃ料理の夕餉だった。

海老や玉ねぎなどを煮込んだホワイトソースを小ぶりのかぼちゃに詰めて、オーブンで焼いて出来上がり。

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焼き上がりまで待っている間に赤ワインですっかり酔ってしまった。

何故冬至に「かぼちゃ」なのか、調べてみることにした。

意外な結果に驚愕だ。

かぼちゃの原産地は中央アメリカのようだ。日本には戦国時代に九州に漂着したポルトガル船にによってもたらされたいう説が濃厚らしい。大友宗麟が治める豊後国に伝わったいう。はじめは毒があると考えられていたようで、食用にされるようになったのは江戸時代後期からのようだ。

当初は、カボチャの名前の由来のようにカンボジアで生産されたものが南蛮貿易によって日本に輸入されたというのはどうも本当らしい。南瓜の名前に「南」があるのはこのせいだ。そういえば、カンボジアに観光旅行に行ったとき、現地のガイドが自国を呼ぶ発音がかぼちゃに聞こえたことを思い出す。

冬至の日の食べるようになった起源ははっきりしない。冬至を過ぎ本格的な寒さを迎える季節には、新鮮野菜の枯渇する時期と重なり、夏に収穫されても日持ちするかぼちゃが貴重な栄養源として食されるようになったというのが由来らしいが、それならば冬至の日に限定するものではないよう思える。夏に採れるのに冬瓜(とうがん)と言うが如し、に似ているが、さすがに厳冬期に冬瓜は手に入らないけれど。

かぼちゃにはカロチンとビタミンA、C、Eが豊富に含まれている。AとEは脂溶性ビタミンなので炒め物と一緒に摂ると吸収がよくなるという。そういえば、天丼にはかぼちゃの天ぷらが入っている。こんど専門学校で話をするときに自慢げに蘊蓄をたれてやろう。

昼の時間がもっとも短い冬至は、これを境に日が長くなって春に向かう分かれ目の時期であり、この日から「運」が上昇すると考えられていたという。南瓜(なんきん)は「ん」の字がふたつつくので、これを食べると「運」がつく、縁起がよい食べものなので、この日に食べられたという説もあるようだ。ちなみに、春の七草と同様に「冬の七草」と呼ばれる七草もあり、すべて「ん」の字がふたつつく食べものだそうだ(なんきん(かぼちゃ)、蓮根(れんこん)、人参(にんじん)、銀杏(ぎんなん)、金柑(きんかん)、寒天(かんてん)、うんどん(うどん))。このなかには草でも野菜でもない、こじつけとしか思えないものもある。うんどん(うどん)なんて、運鈍に繋がりそうだ。

つまるところ、冬至にかぼちゃを食べるのは栄養を摂って風邪をひかないようにというおまじないのようなものらしい。ちなみに中国では冬至に餃子をたべるらしい。コロナ禍が収まったら中国に行って、冬の餃子を味わってみたい。