ショパンを聴きながら

外付けハードディスクが壊れたのを機会にAmazon プライム サービスを本格的に利用することにした。

塵も積もれば山となる。月々の利用料は五百円硬貨一枚でも通年すればそれ相応の額になる。

通販の送料が安くなる、配達までの期間が短くなる、などは確かに気持ちが良いけれど、それほど頻繁に買い物をするわけでもない。

大容量の写真やデータ保存はたしかに便利で安心だけれど、逆にデータベースに支配される感じが否めない。

これがないと身動きが取れないという妄想的な被支配感がつきまとう。目に見えない巨大な社会システムに飲み込まれてしまう恐怖感といっても良いかもしれない。個人の日常行動の情報がある一箇所に集められ虎視眈々と監視されるかもしれない恐怖感である。

それでも動画や音楽配信サービスは素晴らしい。あまり動画を観ることはないけれど、音楽は聴きたい。

狭い集合住宅は音楽を聴くには不都合がある。音は耳に届く人の感性によって快適にも不快な騒音にもなるからだ。

最近では公園で遊ぶ子どもたちの声ですら騒音として苦情が寄せられるとニュースで聞くと、今の時代の複雑性を感じる。

嗜好の異なる住人に迷惑をかけずに音楽を楽しむのは結構難しい。

ヘッドフォンは閉塞感があり、イアフォンは耳の穴が痛くなるし、適度に日常生活の騒音も聞こえないと支障が生ずる場合がある。先日は映画の配信をイアフォンで観ていて宅配サービスが来たことに気がつかないことがあった。電話にも気がつかない。

開放型のヘッドフォンかイアフォンがあればいいのだが、と思っていたらたまたまAmazon のタイムサービスのメールが届き骨伝導ではなくて軽量の開放型イアフォンが目についたので購入してみた。

f:id:darumammz:20200206060608j:image

(Ucomx タイムサービス¥3229)

これが大正解。本来はスポーツ用のイアフォンだが、軽いし、閉塞感がなく、フィット感もよく、快適だ。

昨日、仕事の行き帰りに街中で試してみたが、性能的に充分な満足感があった。

音漏れへの配慮は必要だけれど、同居人に迷惑にならずに一日中ショパンが聴けるようになった。

でも、やっぱり段々とAmazon に日常を支配されてしまっている。まさに時代である(今度、中島みゆきを聴いてみようかな)。