梅雨入り間近の五月の夕焼けが一年でいちばん美しい。
夏日になった昨日、
一日仕事を終えて帰宅し窓を開け放して部屋に風を入れていると
耳慣れない外国の言葉が聞こえてきた。
ベランダから覗くと
川辺に東南アジア系と思われる若い男女数人が集まって
飲み物を片手に夕涼みをしているようだった。
ミャンマーの若者達かもしれない。
我が家の前を流れる都会の川も最近はすっかりきれいになって
清流とまでは言えないけれど浅い瀬から気持ちのよいせせらぎが耳に届く。
日が沈み夕闇が広がると若者達の声は途絶え
すでにもうどこかに行ってしまったようだ。
最近、「おうちキャンプ」という新しい言葉を耳にした。
グランピングやワーケーションなど、出典が怪しい言葉をよく耳にするこの頃だが、
コロナ禍で人混みを避けて、多く若者や若い家族連れがキャンプ場に押し寄せているという。
おかげで近郊のキャンプ地は大賑わいらしい。
密を避けてキャンプにでかけてかえって密になってしまっているという。
そこでささやかに自宅のベランダでデイキャンプを楽しむことが「おうちキャンプ」らしい。
最近では百円ショップでも様々なキャンプ用品が売られている。
先日、ついついダイソーで小さな調理器具(メスティン)を衝動買いしてしまった。
本家本元よりサイズがひと回り小さく、純正品のなかにすっぽり入る大きさになっている。
我が家のベランダは狭いので「おうちキャンプ」には向いていないが、
天気のいい日には、すぐ目の前の川辺の散歩道でひとりディキャンプはいいかのしれない。
西日本ではすで例年より三週間はやく梅雨入りしていて
関東も色とりどりの紫陽花が咲く季節になっている。
このところ繰り返し宮沢賢治の童話を読んでいる。「グスコーブドリの伝記」が切ない。