受験戦争が終わって春の兆し

二月の声とともに長男家の孫娘の中学受験が始まった。初日の午前中が第一志望校の試験で、その結果によっては、その後6日間試験が続く。この数年間の努力が報われることになるのかどうか、試験日が近づくにつれて、息子の家とともに離れて暮らす爺婆の家でも張り詰めた空気が漂っていた。中学受験は本人はもちろんであるが、親の努力が成否の鍵だ。そんな緊張の中、受験開始前日に弟のクラスがインフルエンザで学級閉鎖になってしまった。これからいざ出陣という矢先のことで、姉にうつしては大変と、弟は我が家に隔離することなった。突然のことで、やや浮かない表情の弟は、たくさんの荷物とともに父親に付き添われて初日の夕方、我が家に連れてこられた。咳が少しでているが、熱はない。やや元気がない印象だった。

試験の結果は翌日の昼過ぎにインターネットで公表される予定だ。弟と一緒に我が家の電話の前で緊張して連絡を待っていたが、発表の予定時間が過ぎても電話が鳴らない。もし受かっていなければ連絡しないでよいと言っておいたので、おそらくうまくゆかなかったのだろうとがっかりしていると発表予定時間から1時間半ほどすぎたころに孫娘から明るい声で「受かったよ」と電話があった。2日目の別の学校の試験のあと、インターネットがなかなか閲覧できず結果が見られかったからだという。急転直下、気が抜けた。夕方、近くのデパートでタカノの合格祝いケーキを奮発して買い込み、車で弟を送っていった。思ったよりも早く家に帰れると弟も喜んでいた。

ここ数年、土日の休みもなくずっと塾通いで、一緒に食事にも行けない日々が続いた孫娘の中学受験は開始とともにわずか2日で呆気なく終わった。結果が出てよかった。老夫婦の受験戦争もこれで一段落。来年は次男家の長男の高校受験がある。

弟は、帰宅した翌日インフルエンザの検査が陽性になった。老夫婦もうつったかもしれないが、3日経っても、熱が出ないので、予防接種が効いているみたいだ。

節分の豆まきを終え、昨日は暖かい立春の日を迎えた。花粉症も始まって春の兆しを感じる今日はのんびり日曜日である。

いい天気だが、インフルエンザ発症を警戒して一日家で過ごした。

暇なので先日貰ったキンカンでジャム作りに挑戦してみた。インターネットでは少し茹でてから種を取り、砂糖で煮るレシピがあったのでやってみたが、失敗だった。皮が固くて、ぼそぼそしている。もう一度、水を加えミキサーで細かく砕いて、さらに煮込んだが、口当たりのよくないジャムになってしまった。完全に失敗だ。

いろいろ見てみると、皮が固いので、しっかり柔らかくなるまで、煮込み、さらに砂糖を加える前にミキサーにかけてから、煮込んだ方が良いみたいだ。失敗作は大きめの瓶にふたつ出来てしまい、製作者の責任ですべて消費するまで食べなければならない。食べきるには時間がかかるから、今シーズンの再挑戦はできそうにない。

なにはともあれ、うれしい春が近づいてきた。