台所仕舞い

今日は一年の御用納めの金曜日。

昨日の夜、非常勤でお手伝いしている職場で恒例の、仕事納めより一日早いご苦労さん会が横浜の山下公園近くの会場であった。

お偉い方々が手短に挨拶した中で、社長(この組織は株式会社ではないが、職場ではトップを社長と呼んでいる。ちなみに以前に勤めていた組織ではトップを総長と言っていた)は諸般の事情で少々お疲れ気味だった。

会は予定通り、きっちり一時間半で、一本締をもって御開きとなった(ちなみにこの職場は反社会的団体ではありませんので誤解のないように (^。^)。

我が家では年末年始を控えて、昨日と今日が大掃除と台所納めの日だった。

集合住宅の狭い台所には今年も随分とお世話になった。

今年新たに揃えた調理器具はクリスマスイブに買ったティファールの小振りのフライパンと百均のダイソーで買った300円の優れもののスキレット

一年の労をねぎらいレンジ周りと換気扇の油汚れを綺麗に掃除した。

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(隅にある壺は火消しの守り神)

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(牛刀二本、ペチナイフ、柳葉に出刃が我が家の武器。後ろは手縫いの自作雑巾)

我が家の包丁陣もピカピカに研いだ。

今月はじめに30年に渡り愛用してきた卓上グリラーが電熱線の部分が破裂してとうとう壊れてしまったので

通販で新しいものを買ったが、どうも使い勝手が悪い。

なんとかならないかと、はじめてヤフオクにチャレンジしてみたら、なんと壊れたものと同じ製品がオークションに出ていた。

この会社(今西金属)はすでに20年以上前に廃業してしまったけれど、未使用のものが出品されていて驚いた。おそるべし通販。

勝手が分からずに二箇所に応札したら、二つとも落札してまった。応札するとキャンセルできない仕組みだとは知らなかった。

これは今年最大の失敗だった。でもこれも社会勉強。

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(小さな干物を焼くには丁度良い新規購入グリル)

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 (新たなグリラー群、置き場所に困るなぁ)

再び復活した調理器具では家内がパン作りのため以前使っていたフードプロセッサーと電動ハンドミキサー

ここに引っ越してから一度も使っていなかったけれど、きちんと動く。ケーキづくりで大活躍。

今年も色々な出来事や出会いがあった。昔ながらの道具にも感謝して、この分だと令和元年の年末をなんとか無事に迎えられそうだ。

もうすぐ迎える新たな年で、いよいよ始まるドキドキの第二の人生舞台が楽しみだ。

年寄りの冷や水と言われないようにしないといけないなあ、でも・・・老いの一徹!

 

今年を振り返る

クリスマスが終わって、今年もあと数日を残すのみとなった。

元号が変わっただけではなく、自分史にもいろいろなことがあった感慨深いこの一年だった。

昭和、平成、令和と時を重ねて、しみじみとこの一年を振り返る。

中国の田舎で年を越し、三月に波乱の三年間を務めた職場を退職。

しばらくは送別会やら囲む会で過ごしたが、以後はまったく飲み会の誘いはなくなった。

四月から始まった週一回の事務所の片隅に座っているお勤め以外は肩書もバッジもない、完全にフリーな生活となった。

めったに使うことのない非常勤と書かれた名刺を配布され、あこがれの気楽な日々が来た。

家では上から下までユニクロファッションの日々。

フリーになってスペイン、中国、カンボジアと念願の海外旅行に3回行った。これで、現役最後に勤務した事業所の退職金をすべて使い果たした。

梅雨時になってボランティア団体の役員となり、週末はあれこれとイベントに参加。

週日は昼寝と台所でレシピを考える。手書きのレシピ集には確定したレシピが20を越えた。

毎朝食べるジャムは完全に手作りになった(アプリコット、プルーン、キウイのいずれかを常備、次はリンゴのジャムを作る予定)。

梅雨明けが遅くなり、家の内には夫原病の兆しが漂う。

夏、午前中は涼しい図書館に歩いて通い(これで往復七千歩あまり)、ブック・オフで欲しい古書の探し方を覚えた。

とある祝賀パーティーで旧知の友人に会い、紹介されて不定期だがあちこちに出向いて日雇いのアルバイトをはじめることになった(始まったのは十二月からだけれど)。

秋になると、さらに不思議な縁が繋がり、電車で県の西はずれまで行き、昔取った杵柄を活用して個人事業主の手伝いを始めた。

おかげで上着に着けるバッジはないものの名刺が三枚になった。メール・アドレスも追加して毎日チェックが必要になった。

人様の迷惑にならないように勉強が必要となり、部屋を片付けて新しい勉強机を購入、久々に最新の専門書やマニュアルを買い込み、早起きして毎朝が勉強の日々となる。

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(今朝の机上の姿)

年相応の健康状態だが、腰痛が一進一退で、すっかり山歩きがご無沙汰になってしまった。二十年以上続けてきた尾瀬歩きにもとうとう今年は行けなかった。坐骨神経痛が持病となり、いつも右脚が痺れ、おまけに指の関節が腫れ、右腕が痛い。重いものが持てなくなって軽量の一眼デジカメの操作も難儀になった。

国内では北海道、東北、京都、九州、沖縄と、相変わらずのぶらぶら旅行に足を運んだ。

冬になって、少しでも体の膠着予防にと、毎朝NHKのテレビ体操が日課となった。

仕事で使う重い荷物が持てなくなったので、クリスマス・イブには通勤用のリュックサックを新調した。久しぶりに妻からのクリスマス・プレゼントだ。

お小遣い稼ぎの外勤が増えるにつれて我が家の夫原病は回復の兆しとなった。少しは世のため人のためになっているのだろう。

今年はまったく忘年会の声がかからなかったから昨年までと全然違う健全な年の瀬だ。

息子達は皆それなり忙しく働いている。 サンタさんからのプレゼントを手にした楽し気な孫たちの写真が届き、来年もあらたな家族が増える年になるかもしれない。

恒例の年賀状書きは今年でやめようかと思ったが、病気だと思われても迷惑なので、親しい友人にだけ書くことにして、去年までの三分の一以下の枚数にした。断捨離。

さあ、もうすぐ来年。昼寝をしながら、来年は何をするか思案しよう。

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(新しい仕事用のリックサック)

スポンジケーキに挑戦中

世の中のシガラミから解放されたら、晴耕雨読、自給自足が長年の夢だった。

憧れるのは宮沢賢治の世界。

冷害に苦しみながらも夢と理想を追い続けた賢治の苦悩が、時代を超えて心を揺さぶる。

食材は自家栽培、調理は食べられる分だけを手料理する。都会暮らしでは肉や魚の自給自足は不可能なので、せめて野菜は自作したい。ささやかだが永遠のロマンである。

とはいえ庭のない集合住宅に棲む身にはベランダだけが頼みの綱だ。

でも去年頑張った水耕栽培は全て失敗だった。虫にやられた。

今年は初心に帰りプランターに種子を蒔いて、水遣りを忘れずに務めたけれど、残念ながらそう簡単にベランダ菜園の成果は手に入らなかった。

数々の初めての作物に挑戦したけれど、オクラは8粒まいた種子から2個だけ芽が出て実は2個のみ、中玉のトマトは台風で折れてしまい収穫は不揃いの数個のみ、二十日大根は枯れてしまい、ゴーヤは花が咲かず、小松菜も、サラダ菜ミックスも、パクチーも惨憺たる結果だった。しぶといバジルさえ葉が縮れてしまった。夏場、極端に暑過ぎたのが悪かったようだ。

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自家菜園が無理なら(諦めたわけではないけれど)せめて、おやつのお菓子は手作りを目指したい。

日差しの弱くなったこのところ、ケーキづくりに挑戦中だ。

薄力粉を計り、ベーキングパウダーや泡だてたたまごを混ぜる。

繰り返すうちにだんだん様になって来た。

たまご2個、薄力粉100g、グラニュー糖70グラム、湯煎したバター35グラム、牛乳大さじ2、ドライフルーツに干しぶどうを追加して、試行錯誤でだんだん質の向上がみられた。

においの残るベーキングパウダーの使用はやめて、砂糖を加えた全卵をツノが立つまで固く泡だて、ふるいにかけた粉を混ぜて、180度のオーブンで30分焼く。これがなかなか奥が深い。

失敗を繰り返して、あとすこしでケーキだけは自作できそうだ。

雪のない枯葉色のホワイト・クリスマスに、ショパンの漆黒のノクターンを聴きながらブルーマウンテン・コーヒーを飲み、一人静かに黄金色に焼けた手作りのケーキを食べるサイレント・ナイト。

クリスチャンでもなんでもないミーハー老人の、これが今のところ目指す令和初年の終わりの倹(つま)しい虹色ロマンである。

失敗作を自己責任で食べていたら、またまた太ってしまった。

自給自足は難行だ。

 

もういくつ寝るとクリスマス

日暮れと共にクリスマスのイルミネーションが目立つようになった。

子供の頃はとってもクリスマスが待ち遠しかった。

幼い頃、クリスマスの朝にはお菓子の入った銀色の長靴が枕元にに置いてあった。

いつから自分にはサンタが来なくなったのかよく覚えていない。

朝起きて柱に吊るした靴下にはもう何も入っていなくてがっかりしたことを思い出す。

イブの夜、おそらくもうサンタは来ないだろうからと四歳下の弟にだけはなけなしの貯金を使ってプレゼントを買い押入れの隅に隠しておいた。

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大人になって、夢が覚めても、枕元にプレゼントがないか期待してしまうクリスマスの朝。

今年もきっとプレゼントは来ないだろうなあ。

瞬く光を見ながら孫たちにはいつまでもサンタが来て欲しいと思う年の瀬である。

 

トルコ料理を初めて食べた

すっかり冬になった。

寒暖の差の激しい天気が続き、冷たい雨の日の翌日は晴れになったりと今年は不安定な12月上旬を迎えた。

ぼちぼちと日雇いの仕事を始めて家でのんびり過ごすことが減ってきた。仕事のない日には散歩に行きたいが、なかなか天気と折り合いがつかない。

そんななか昨日は小春日和の陽射しに恵まれたので久しぶりに逗子から鎌倉まで散歩に出かけた。

明るい日差しは元気をくれる。

逗子駅から海岸へ向かい砂浜を後に披露山公園に上り、小坪に降りて材木座海岸を歩いて若宮通りから鶴岡八幡宮をお参りして鎌倉駅に至る定番のコースを歩いた。

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(波静かな逗子海岸)

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披露山公園から江の島を眺める)

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(白いサザンカ

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(小春日和の小坪港)

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材木座海岸の富士)

お昼時になったので鎌倉駅前の寿司屋で久しぶりに地魚の握り寿司を食べたかったが、あいにくとお目当ての店(「えにし」)は満員で入れず、

小町通りに向かうと入口すぐのビルの三階にトルコ料理の看板が目に入った。

世界三大料理のひとつ、トルコ料理をこれまで食べたことがない。

行き当たりばったりでトルコ料理店「EGE(えげ)」に入ってみた。

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白ワインでのどを潤し、あてずっぽうに注文した料理は食べてみるとすべて強烈にスパーシーで個性的だった。

シェフひとり、接客と会計の女性ひとりの店にいた客は欧米系の白人ばかりだった。

きっとこの店の料理が本格的なトルコの味そのものなのだろう、ヨーロッパとアジアの境にあるトルコの国際色豊かな味を求めて客が来ているに違いない。

淡泊な味を好む日本人には未体験の異邦の味だった。美味い不味いを超越している。

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(トルコの白ワイン)

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(ほうれん草とチーズのクレープ)

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(マトンのケバブ

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(具だくさんのシチュー)

 

年の瀬どき

今年も残すところあと一ヶ月となった。

十二月に入った途端、世の中が忙(せわ)しくなる。

街を歩くとあちこちからジングルベルの調べ。

喪中葉書に歳暮のチラシ、おせち料理のパンフレットやファミリーレストランの割引券、買い物をすると福引の補助券と、

色々なものが一気に押し寄せて来る。

いつもは閑散としている百貨店の事務用品売り場のレジにも長蛇の列だ。

カレンダー手帳の購入のようだ。

十一月最期の土日はかんちゃんがパソコンを担いで泊まりに来た。

床屋嫌いで、髪の毛がヤマアラシのようになっている。あるいは狼少年のようだ。

黙々と続けていた夏の自由研究の延長でドリンクサーバーのためのコップを運ぶ子機を作りたいようだ。

どんどんと内容が複雑になる。

コップを認識して、マジックハンドで挟み、親機のもとまで運ぶのがコンセプトのようだ。

すでに本人の頭の中には完成品のイメージがあるようで

そのためのプログラムを考えたいと我が家に来ても、一心不乱ににパソコンに向かっている。

気分転換を兼ねてヨドバシカメラに工作部品の調達に出向いたが、品数がなく見るだけで帰ってきて、

細々(こまごま)としたタミヤの工作パーツは土曜日の午後に通販で注文した。お急ぎ便なので翌日の昼までには届く。

世の中の喧騒とは無縁の夢見る少年の世界が羨ましい。

まるで絵空事のような計画も、ちゃんと実現されるのが驚異だ。

高価な通信用パソコンボード(ラズパイZERO Wi-Fi)やカメラモジュールはクリスマスプレゼントとしてサンタさんに頼むのだと言う。

しぶとく年末行事を押さえているところが、小憎らしい。

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肉食礼賛

日本列島をすっぽり覆う寒波の襲来ですっかり冬の季節になった。

まだ零下にはならないが朝の最低気温が3℃、日中の最高気温が8℃で、昨日は晩秋の十一月としても珍しく寒いいち日だった。

近所のスーパーマーケットに食材を買いに行くぐらいで日がな一日ソファに寝転がってビデオを観たりネットサーフィンで過ごししてしまうとかえって腰痛が出てしまう。

動かないとお腹も空かず、あっさりした焼き魚や刺身の食事に偏りがちなので

体重減少にはいいかもしれない。

とはいえ、食事は元気の源、しっかり食べないと頭の働きに影響が出てしまいそうで心配だ。

政界のご意見番として最後まで存在感を示した中曽根元総理が百一歳の天寿を全うされたニュースを見ると

このエネルギッシュな政治家はきっと肉食系だったのだろうと勝手に想像してしまう。

有名な話では、作家の瀬戸内寂聴さんは週に二回は血の滴るようなビーフステーキを食べるという。

巷では立ち食いのステーキ屋が人気だというが、食べたことはない。

世の中の数ある料理のなかで最も原始的で単純な料理はビーフ・ステーキだろう。

我が家のステーキ・レシピは、室温に戻した肉に塩胡椒して焼くだけの、ほんの数分でできてしまう簡単なものだ。

十分に熱したフライパンに油を入れて一気に片面だけ焦げ目がつくまで焼く。裏返して火を弱め蓋をして音がしなくなるまで我慢すれば出来上がり。定番のソースは肉を上げたあとのフライパンに中濃ソースとケチャップを入れて少し焦げ目に煮詰めればこれまたあっという間の出来上がり。

後始末を考えると魚を焼くよりも簡単だ。

問題は付け合わせ。

彩も考えて、人参のマリネに葉物は少し苦味のあるクレソンがいい。

新聞を拾い読みし赤ワインを飲みながらの優雅なひとりディナーには絶好のメニューである。

ちなみに昨日はいい肉の日だった。(11月29日)。

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(作り置きのフリッタータと口直しのきうりの古漬けを添えて)