写真

上高地は日本のアルプス基地

夢のようなスイス旅行の余韻が覚めぬなか、蒸し暑さに辟易して、上高地にキャンプに出かけた。 自宅を朝5時に出発、沢渡でタクシーに乗り換えて上高地小梨平キャンプ場に10時すぎに着いた。涼しい。上高地の気温は25℃だったが、蒸し暑さは感じない。夏…

竹富島花夢想

立春を過ぎても寒波の襲来で寒い日が続く関東を離れて常夏の南の島に避寒の旅に出た。 全日空で石垣島に飛びさらに観光船に乗って海を渡り花の島、竹富島に着いた。 あちこちに亜熱帯の花が咲く。アダンやバナナやパパイヤの実がにぎやかに実り、白い道とオ…

知床旅情_羅臼岳頂上からオホーツクを眺める

羅臼岳頂上から知床連山を見る 国後島 北海道の東端、オホーツク海に角のように突き出した知床半島は、昭和生まれの世代には加藤登紀子がギターひとつを伴奏に哀愁を込めて歌いヒットした、森繁久彌作詞・作曲「知床旅情」の歌詞で初めて聞く地名だった。下…

大雪山旭岳に登る

深田久弥の山岳エッセイ「日本百名山」は北海道の孤島利尻島に聳(そび)える利尻山に始まり屋久島の宮之浦岳に終わる。 利尻山に子どもたちを連れて登ったのは今からちょうど30年前の夏だった(1992年8月17日)。この日は暑い日で持参の水を途中で飲み干…

冬の花

葛原岡神社近くの桜 境内の椿 一月最後の日曜日は大船駅までバスで行きスマートフォンを見ながら街中を抜けて鎌倉中央公園から梶原を経て源氏山まで散歩した。公園から源氏山までは初めて歩く道だ。意外と近い道のりだった。 公園では谷戸で籾焼きの紫煙を上…

春の兆しを求めて

蝋梅(ロウバイ) 茶畑に広がるロウバイの林 展望台から 神奈川県西部の松田町寄(「やどりき」)に春の兆しを求めて蝋梅(ロウバイ)を観に行った。仕事のない日は家にこもり気味なので、人混みを避けて、気分転換がしたいと思った。 久し振りに車を運転し…

尾瀬ヶ原からの便り

尾瀬ヶ原に咲くタテヤマリンドウ 西日本では例年になく早々と梅雨入りしたのに 関東ではさっぱり入梅の知らせが届かない。 とはいえこの季節がら毎日不安定な天候の繰り返しで つかの間の蒸し暑い晴れ間が見えたあとには霧雨や風が吹く日が続いている。 山々…

月は沈み、陽は登る

月の入り 日の出 昨日は午後、霙が降った。 今日は朝から快晴だ。 今年度後期から始また専門学校の授業も昨日が最終日だった。計14回の講義だった。来週試験がある。 二十歳前後が多い学生にとっては、今年は学校行事をはじめなにかと中止になった催しが多く…

高野山参り

勤労感謝の祝日を数日後に控えて、古希になったのを機会に高野山にお参りに出かけた。 真言密教の聖地高野山は大阪難波から南海電車に乗り極楽橋でケーブルカーに乗り継いで山の上に登る。高野山駅からは南海林間バスに乗り換えて行く。新大阪駅からは二時間…

秋田で湯治

GoToトラベル・キャンペーンのなか予約が取れたので、慢性腰痛の療養に秋田の乳頭温泉郷に湯治に行った。 角館で食べた比内鶏の親子丼と稲庭うどん この温泉は田沢湖を眼下に眺める秋田駒ケ岳の山腹にある。 スキー場のある田沢湖温泉郷を過ぎ、ブナの森のな…

小さな秋

落ち葉 図書館への行き帰りに公園を散歩すると落ち葉のなかに そこかしこどんぐりが落ちている。 台風10号が去っていよいよ秋雨の始まり。 昼間、雲が切れればまだまだ肌を刺す夏の名残りの陽射しだけれど 気まぐれな驟雨に傘が手放せなくなった。 夜半、雨…

冬瓜

鎌倉農協で300円の冬瓜 夏野菜の王様、冬瓜。どっしりとして圧倒的な迫力。 季語では秋。 でも、夏から秋の野菜なのに、なぜ冬瓜なのだろう。 皮が傷つかなければ冬までもつ野菜なので冬瓜だと書いてあるが、どうも胡散臭い。 冬までとっておいて試してみ…

夏の終わりに

今日は八月最後の土曜日。相変わらず35℃近くの猛暑が続いている。 昨夕、安倍晋三内閣総理大臣の電撃的な辞意表明があった。今朝の朝刊新聞の一面はそのことで占められていた。 歴代最長の七年八ヶ月にわたり首相を務めた安倍氏が病気のため任期を一年余り残…

カワセミを見に行く

オスのカワセミ 息子の家の近くの公園にカワセミの巣があると聞いて、先週末にカメラを持って散歩がてら案内してもらった。 この公園にはいつも、朝からずっとカワセミ狙いの写真マニアがカメラを構えているそうだ。 ちょうど昼時だったからだろうか、常連客…

白濁の黒湯温泉と霧の秋田駒ケ岳

乳頭温泉郷七湯のひとつ、黒湯温泉は単純硫黄泉を源泉とする老舗の温泉宿である。 ブナの森に囲まれ、三百五十年に及ぶ長い歴史のある温泉で、名前は黒湯だがお湯は白濁した硫黄泉だ。温泉が自噴する先達川の河原に点在する宿泊棟や茅葺の自炊棟、川沿いの露…

太平湖と小又峡の滝巡り

太平湖の航跡 北東北の旅は三日目、連休最終日の7月26日は日曜日。もし天気が回復するようであればもう一度森吉山に登って北東北の山々を眺めたいと思った。残念ながら目覚めると外はしっかりと雨だった。 前夜、次の宿泊地をどこにするかあちこち探している…

森吉山と秋田内陸縦貫鉄道

今回の北東北の旅は予定未定で出発した。訪れたい場所は複数あった。 最初に泊まる宿だけは決めて、あとは泊まるところが見つからなければ、すぐそばに立ち寄り温泉がある定番の岩木山山麓の桜林キャンプ場に野宿するつもりでテントと炊事用具と生米を車に入…

八幡平

秋田と岩手にまたがる八幡平は太古の噴火によって噴き出た溶岩がもっこりと固まった高原のような山である。まるで緑色の握り飯を押しつぶしたような火山地帯だ。 名前は、むかし、征夷大将軍坂上田村麻呂がこの地で八幡神に武運長久を祈願したことに由来する…

梅雨明け間近

去年採れたタネから咲いた朝顔 今日から早、八月。今日は久し振りに午前中から抜けるような青空が広がりようやく梅雨明けが近づいたようだ。(追記、昼のニュースでは気象庁が関東地方の梅雨明けを発表した。) 温暖化の影響だろう、今年の梅雨もあちこちで…

梅雨の尾瀬ヶ原

嵐のような雨と風の梅雨模様が続く。 こんな天気の毎日だけれど、しばらく尾瀬に行っていないので、さんざん迷ったあげく、日帰りで尾瀬ヶ原の空気を吸いに行った。 車中ずっと雨。 戸倉駐車場に車を停めはしたが、引き返そうかと思った。 意を決して乗り合…

西表島紀行(つづき)

紺碧の海に囲まれた島々は息苦しい都会の住人にとって、そこはかとないロマンを誘う。 かつて奄美諸島から八重山諸島に及ぶ広大な海に浮かぶ南の島々は琉球王国の領分であった。明治政府によって王朝が崩壊させられるまでの450年間、琉球諸島は独自の文化、…

西表島紀行

石垣島の英雄、具志堅用高の像が建つ石垣港 空港のない西表島へは石垣島から高速船に乗って渡る。石垣港離島ターミナルから小一時間だった。 今回の西表島訪問の目玉はサガリバナ鑑賞である。 旅行好きの友人から一生に一度は見る価値があると勧められて、こ…

雨に歩けば

雨に濡れたアジサイに蟻が一匹 霧の朝アジサイの花に蟻一匹 (青羊) 小雨の降るなか丘に登ると 富士も大山も霞んで見えない 坂を下って公園に脚をのばすと 林ではリスが梢を飛び回り 蓮池にウシガエルの遠吠えが響く あたりは花盛り

駅弁を食べよう

先週末からぐんぐんと気温があがり、連日30度前後の厳しい真夏日となった。 季節が巡る。 関東地方では平年より数日遅れて、一昨日(6月11日)梅雨入りした。 入梅前夜の夕空は厚い雲に覆われ、蒸し暑い梅雨の始まりを宣言するようだった。 夕日に照らされて…

波乱万丈:田中一村終焉の地と奄美野黒兎を見に行く

奄美大島に孤高の画家、田中一村の足跡と天然記念物アマミノクロウサギを見に行ってきた。 昨年末、今年の二月下旬の中国・桂林の団体旅行を予約しておいた。この旅行に合わせて小遣い稼ぎのアルバイトの予定を入れず頼まれ仕事もほかの日にして幽玄な水墨画…

インド_旧シッキム王国とダージリンを訪ねる旅

令和元年から二年にかけての年末年始はインド旅行に出かけた。 私にとっては初めてのインド旅行だ、行き先は旧シッキム王国とダージリン。インド好きの妻が決めた今回の旅行の目的地であるシッキムSIKKIMは、ガイド本「地球の歩き方」にはスイッキムと表記さ…

アキノワスレグサ

今帰仁城跡の斜面に濃いオレンジ色の花を見つけた。 ニッコウキスゲに似ているが色が濃い。 調べてみるとアキノワスレグサという名前の花だった。 亜熱帯の沖縄にいると秋を忘れそうになる。 夏と冬の間の短い間に咲く花なのでこの名前なのだろうか。 ニッコ…

三浦半島鷹取山を散策

暦の上ではあと一週間で立冬(11月8日)。不安定な天気が続く今年の秋だが久しぶりに秋雨前線が消失して、この数日は晴天が続いた。このところ、運動らしい運動をしていないので、晴天の天気予報がでた今日は、リュックにカメラと水筒を入れて散歩に出かけた…

伊万里焼の里と呼子のイカと朝市

台風19号に引きつづき21号がまたまた各地に豪雨災害をもたらした。とくに千葉県に住まいの方々には何と言っていいのか、慰めのことばしか思い浮かばない。過酷な状況ではあるけれど、ぜひ力を落とさずに頑張ってくださるよう、こころから祈りたい。地球温暖…

灼熱のカンボジア巡礼旅_神々の降臨に出会う場所

古代カンボジアにはたくさんの神々が降臨した。アンコール・ワットやアンコール・トム以外にも神々と出会う遺跡が数多く残されている。 思いが記憶の底に沈む前に、訪れた聖地についてわずかでも記載しておきたい。 〇バンテアイ・スレイ(十世紀末)(8月19…